子育て情報『叱っても笑顔の自閉症息子。感情表現のズレ?怒られている理由が理解できない?関わり方の工夫とはーー児童精神科医 三木先生に聞いてみた!』

2022年6月22日 06:15

叱っても笑顔の自閉症息子。感情表現のズレ?怒られている理由が理解できない?関わり方の工夫とはーー児童精神科医 三木先生に聞いてみた!

なぜ自分は怒られているのか?理解できていないことが多いと思います。

三木先生:あと可能であれば、その後どういうリアクションをするべきか?も含めて教えてあげると、ソーシャルスキルトレーニングのような感じになるかもしれません。

――でも最近怒られたときに「ごめんなさい」を少しずつ言えるようにはなってきました。私の怒った顔を見たらごめんなさいと言うことも増えて来たので「シーン合ってるよ!」となります。ただ、怒っている顔を見ると何でもかんでも、ごめんなさいと言うようになってしまいそうな気もします。

三木先生:最初はそれでも良いです。意味を分かって自分で振る舞いを選択してごめんなさいと言うのは結構レベルの高いことで、とにかく理由が分からなくても、シーンに合った適切な振る舞いができるように動作を仕込むのは大切です。本人がちゃんとできたという手応えや事実が積み重なって、周りも謝ったのなら…と許してくれる経験を重ねると、歪まずに済むというか、特に発達に課題があるような子は「分かる」ことよりも、まずは「できる」ことを優先する方が良いと思います。


――相手から促されたから、ごめんなさいを言うべきだと子どもにシーンづけをするのは有効なんでしょうか?

三木先生:子ども側が儀式として認識するのは良いのですが、大人側の目的がごめんなさいを言わせたいが為にキーワードを出すみたいになると、こちらの投げかけや振る舞いが、考え方ではなく動作の方に引っ張られてしまう紐付けになってしまいます。怒っていることを伝えるのではなく、ごめんなさいを言わせることが目的になってしまいます。

怒っている状態があり、それに対するやりとりがあって、それでも自分からごめんなさいを言わないのなら、ごめんなさいを言わせても良いかもしれません。動作を入れ込むためのプロセスとしては良いのですが、そこだけ取り上げてすると目的がごめんなさいを言う儀式になってしまいます。

大人はラベリングを意識してどういうときに自発的にごめんなさいを言えば良いのか?と子どもに気付きを与えると良いと思います「ごめんなさいって言いなさい」と言うだけではシーンとしての学びがなくなるので、前振りをどれくらい浴び、経験するか?ですね。
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Upload By みん


お互いに経験を積んでいくことが重要

――話を聞けば聞くほど、そういう場面の経験を積み重ねることが大切だと思いました。

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