通常学級入学し1ヶ月で登校渋りが始まった長男
長男は、3歳で自閉症、小学校1年生でADHD、LD(学習障害)の診断を受けていますが、おとなしくて、周囲の大人を困らせるような行動もない長男は、小学校入学時は通常学級と判定されました。
実は長男は年長になってもひらがなを覚えられず、入学前から療育に相談をしていました。ですが、学習障害があるのかは小学校に入学してからではないと判断できないと言われ、様子見状態だったのです。そして入学後、案の定、ひらがなの読み書きでつまずいてしまいました。
授業についていけない長男に、隣の席の女の子が勉強を教えてくれたそうなのですが、長男は女の子の言い方がきついと感じたようで、学校に行くのを嫌がるようになり、入学1ヶ月で登校渋りが始まってしまいました。

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このままではいけないと、相談支援専門員さんに相談し、学校で放課後等デイの先生も参加したケース会議を開いてもらいました。その場で「長男を通級指導教室(※)に通わせたいです」とお願いしたところ、1年生の夏から週1回、通級指導教室に通えることになりました。
ほかにも、クラスでは席替えをして席を前の方にしてもらう、近くの席は穏やかな性格のクラスメイトしてもらうなど配慮してもらいました。さらに、ひらがなについては、当時利用していた療育施設でも見てもらえることになり、この結果、登校への拒否感も軽減されて、毎日教室で過ごせるようになっていきました。
しかし、その後も友だちからきつい言い方をされて落ち込んだり、宿題が分からないと怒ってやらなかったりなど、問題がないわけではありませんでした。
※通級指導教室とは、小・中学校に通う比較的障害の程度が軽い子どもが、通常の学級に在籍しながらその子ども一人ひとりの障害特性に合った「通級による指導」を受けるための教室です。週に何時間かある通級による指導の時間、通級指導教室に移動して、それぞれの困りごとや課題に合わせた支援・指導を受けます。通級指導教室は拠点校に設置されているため、在籍する学校に設置がない場合は拠点校まで出向く必要があります。
東京都など一部の地域では、公立小・中学校の「特別支援教室」で一部の時間、在籍校内の別の教室で指導を受けることができます。通級指導教室と違う部分としては、対象の児童・生徒が在籍する学校に専門の職員が巡回してきますので、特別支援教室では子どもたちが普段通っている学校で自立活動による指導を受けられます。