子育て情報『発達障害息子、日常会話や作文が苦手!「てにをは」を習得した方法は?【専門家アドバイスつき】』

2023年10月24日 06:15

発達障害息子、日常会話や作文が苦手!「てにをは」を習得した方法は?【専門家アドバイスつき】

「お父さんにもらったんだね」「お父さんがくれたんだね」「お父さんが『あげる』って言ったの?」などと言い直すことを繰り返すうちに、コウも自ら「今のは、『お父さんにもらった』って言ったほうが分かりやすいかな?」と考えて言い直すようになっていきました。


少しずつ変化していった、コウの「てにをは」の使い方

このように『てにをは』の使い方があやしかったコウですが、小学校高学年あたりから少しずつ「今のはこう言うといいかな?」と考えて言い直すようになり、中学生の今は不思議な文章をつくることもかなり減りました。

「ふくらはぎを学校に……」と言いよどんでしまったのも、コウがある程度『てにをは』を理解してきたからこそだろうと思います。「ふくらはぎを学校で揉んでた」と言いたいところを「学校『に』」としてしまったことで、後に続く言葉が分からなくなってしまったそうです。

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Upload By 丸山さとこ

「少しずつ『てにをは』を使い分けられるようになってきたのはどうしてだろう?」とコウに聞いてみると、「国語の授業で文法を習ったのは大きいと思う。ちゃんとルールがあるんだなって分かった」と答えてくれました。

国語の授業で学んだ文法を使って日常生活の中で試行錯誤していくことで、少しずつパターンをつかんできたのかもしれません。

執筆/丸山さとこ

(監修:初川先生より)
「てにをは」の難しさについてのエピソードをありがとうございます。
てにをは(助詞)の使い方も難しいですが、おそらくは「主体をどこにおいて最後までねじれずに文を組み立てるか」というところで、つまずきやすかったのかもしれないですね。

「お父さんにくれたお菓子」だと、最初は「お父さん」を言っているから、「お父さんにもらった」と自分をそのまま主体で語ればよいのですが、お父さんのイメージが強くなるとお父さんが主体化して「お父さんがくれた」当時の状況から「お父さんにくれた」と混ざってしまった感じがします。すぐに指摘してしまうと反発を生むということで、配慮しながら言い直すプロセスを経て、今やお互いに折々に確認しながら話されるようになったとのこと、何よりです。

ただ、これはなかなか高度なやりとりだなと思うので、どのご家庭でもできるかというと、なかなか難しい面もあるかもしれません。「てにをは」の難しさが多く表れる場面はおそらく、修飾語となるときだと思いますが、何かの言葉にかけていく話し方を選ぶのももちろんいいのですが、分けて話すのも1つの道かもしれないとは感じました(「お菓子食べてもいい?お父さんがくれたお菓子」)。

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