5人に1人が「HSC」。繊細で共感性の高い「ひといちばい敏感な子ども」の特徴とは?
と呼ばれ、「好奇心旺盛で新しいもの好き」「退屈さを嫌う」などの特徴をもつ、刺激を追い求めるタイプとされています。しかしHSC・HSP特有の敏感すぎる気質から、刺激を追求しつつも、その刺激に疲れてしまうとのこと。にぎやかな場所は好きだけど、楽しむ前にぐったりしてしまうような子供は、外向的なHSCであるHSSの可能性が高いかもしれません。
子供がHSC、原因は遺伝?
HSCの子供たちは、なぜひといちばい敏感なのでしょう。
どうやらHSC・HSPは、非HSC・HSPの人と比べて、脳内の神経が高ぶりやすい傾向にあるようです。HSPについての発信が多い、渡邊真也先生が統括院長を務める新宿ストレスクリニックHPでは、HSPの敏感さについて次のように説明されています。
ストレスを感じやすいHSPの人はもともとストレスを処理する「扁桃体」が活発で、不安や恐怖を感じ取りやすいのです。さらに、激しい感情などが起こったときに分泌される「ノルアドレナリン」や、俗にストレスホルモンとも呼ばれる「コルチゾール」も非HSPの人に比べて分泌されやすいため、さまざまなことを警戒し敏感に反応してしまいます。
(引用元:新宿ストレスクリニック|HSP(ハイリー・センシティブ・パーソン)とは?~HSPはうつ病になりやすい!?~)
HSC・HSPの脳は、不安や恐怖を感じ取りやすいのですね。そして前述したように、HSCの敏感さは生まれもった気質。ということは、HSCは遺伝なのでしょうか?
HSC・HSPの原因が遺伝子なのか否かという研究はまだ続いているようで、結論は出ていません。ですが、アーロン博士が自著のなかで「ひといちばい敏感であるという性質は『主に』遺伝子で決まる」と書いているように、遺伝子要因は強いけれど、遺伝子以外の要因もあると考えられています。前出の長沼先生も同じ意見のようで、「HSCやHSPは遺伝的なもの」と肯定しつつも、「HSPではない親からHSCの子どもが生まれることについて、遺伝ですべてを説明することは難しい」と主張しています。
HSCの子供が必ずもっている「4つの面(DOES)」
次に、HSCの子供たちの特性を見てみましょう。アーロン博士は、2015年に発売された『ひといちばい敏感な子』の巻末「――日本語版の発刊に際して――」のなかで、HSCが必ずもつ「4つの面(DOES)」