ギフテッド教育とは? 「優秀な子ども」と「ギフテッド」の特徴の違い8つ
ですから、ギフテッドではない子どもの能力開発を目的とする「早期教育」とギフテッド教育はまったくの別物ということになります。
5. 日本のギフテッド教育
残念ながら日本では、ギフテッド教育についてまだ広く知れ渡っているとは言えないのが現状です。しかし、ギフテッド教育後進国の日本でも、ギフテッドのために活動する支援団体があります。3つの団体をピックアップしました。
□JAPAN MENSA
mensa(メンサ)は、1946年にイギリスで創設されました。現在世界100カ国以上、会員10万人以上のギフテッドを結ぶ国際グループで、ギフテッドの人たちの知性の向上、社会的活動を支援し、人類の向上に役立てることを目的としています。
JAPAN MENSAはmensaの日本支部。入会条件は、「日本在住で15歳以上であること」「JAPAN MENSA主催の入会テストで、全人口の上位2パーセント以内のスコアであると認められること」です。
会員の年齢層や職業は幅広く、さまざまな人がいますが、政治的、宗教的見解はいっさい表明しません。mensaは、「知的な刺激」と「社会的相互関係を得られる機会」のみを提供しているのです。JAPAN MENSAでは日本語で会報を発行し、交流会なども行なわれています。
□ギフテッド応援隊
2017年に設立された、ギフテッドの子どもやその家族をつなぐ活動をしているまだ比較的新しい団体。ギフテッドとその家族同士が交流できる場を設けたり、海外のギフテッド情報の和訳作業も積極的に行なったりしています。また、一般向け・教育者向けに、ギフテッドを知ってもらうためのイベントや講座も定期的に開催。
2021年11月には、共著『ギフテッドの個性を知り、伸ばす方法』も出版しています。発達障害とギフテッドの違いなど、子どもの才能ある個性を理解し伸ばす方法が詰まったギフテッドの解説書です。
□孫正義育英財団
実業家・投資家である孫正義氏が設立した、「高い志と異能をもつ若者が才能を開花できる環境を提供し、未来を創る人材を支援すること」を目的とした財団です。財団生になるには審査がありますが、認定されると、能力を伸ばすための環境、金銭的支援が受けられます。
財団生を見てみると、約15%が10~14歳とまだまだ幼さが残る顔ぶれ。しかし、チェスのトッププレイヤーやプログラミングの名手、すでに欧米の有名大学で学んでいる子どもなど、その才能と経歴はまさに “特別” 、ギフテッドですね。