増えている子どもの「脳疲労」。1時間以上〇〇している子は要注意!
や「不規則な生活」とのこと。そしてストレスが脳疲労につながるメカニズムを以下のように説明しています。
ストレスは自律神経を刺激し、身体を常に緊張状態にさせます。すると、自律神経をコントロールしている脳に負荷がかかり、脳は大量の血液と酸素を欲し、酸素消費量が増加します。
それに反応して活性酸素が大量に発生し、体内の神経細胞が傷つくのです。
これによりパフォーマンスが低下、これこそがストレスが疲労につながるメカニズムなのです。
(引用元:日本予防医薬株式会社|あなたの知らない「疲労のメカニズムと回復法」)
現代は、大人だけでなく子どももストレスフル。教育臨床心理学が専門の東洋大学名誉教授・中原美恵氏は、子どものストレス原因として次のことを挙げています。
- 学校の勉強がわからない
- 友だち関係で悩んでいる
- 自由な時間がない(習い事や塾があるため)
- 両親との関係(「勉強しろ」と言われる)
また、習い事や塾などで就寝時間が遅くなるなど、不規則な生活をしているお子さんも少なくないでしょう。睡眠不足も、脳疲労の原因のひとつです。そして、睡眠不足とあわせて渡辺氏が問題視しているのが「目の使いすぎ」。目を酷使して脳を情報過多の状態にしてしまうと、脳疲労が起こります。
では、脳疲労が起こると、子どもにどのような不調が現れるのでしょう。
脳疲労が引き起こす子どもの不調
実際に脳疲労が起こった場合、子どもには以下のような不調が現れます。
不調1:学習意欲が低下する
渡辺氏は、「睡眠不足が原因の脳疲労」は学習意欲の低下につながると指摘。睡眠は、起きているあいだに脳に入ってきた情報を整理してくれますが、睡眠が十分でない場合、脳は情報を整理しきれないため、頭がスッキリしません。
また『脳を休める技術』著者で脳神経外科医の奥村歩氏は、スマホやPCなどの電子機器を使いすぎると、脳内が情報過多になり、脳疲労を引き起こすとしています。脳疲労になると脳の情報処理機能が低下してしまうので、「思考力、判断力、集中力、意欲」が落ちてしまうのです。
不調2:キレやすくなる
脳疲労が起こると、「つまらないことに固執する」「イライラする」「キレやすくなる」など、感情コントロールが効きにくくなります。脳生理学者の有田秀穂氏は、その原因が「セロトニン欠乏脳」にあると話します。
理性をつかさどる前頭前野の機能を促進するのが脳内神経伝達物質セロトニンですが、脳疲労が起こるとセロトニン神経の働きが弱ってしまうのです。