1日1万3,000歩、歩いてる? よく歩く子はキレにくく、集中力があり、運動能力も高かった!
「学校に行きたくない」などの問題を抱える割合が高くなることを指摘しています。また、そういった生活習慣の乱れは、学習意欲の低下にもつながるのだそうです。
では逆に、たくさん歩く習慣が身についている子は、どんなメリットを得ているのでしょうか。次に詳しく解説していきます。
子どもが歩くことで得られるメリット5つ
たくさん歩くと健康にいいのはもちろん、いくつものメリットがあります。とくに成長過程の子どもにとっては、たくさん歩く習慣が精神面や脳の発達にもよい影響をもたらすのだそう。
メリット1:生活習慣が整いやすく、毎日を活動的に過ごせる!
中京大学スポーツ科学部教授の中野貴博氏は「体力、生活習慣の獲得のためにも、幼児期には1日1万3,000歩程度の活動量を目標としてほしい」と述べており、特に「朝の時間帯に歩く」ことをすすめています。その理由は、午前中の活動量が増えると、一日中ハツラツと体を動かすことができるから。
歩くことで脳が活性化され、園や学校に到着した時点で脳も体もスタンバイOKの状態になり、1日を通して思いきり活動できるというわけです。
このような生活習慣が身につけば、さらなる効果も期待できます。小学生40名の生活習慣と歩数について、動画メディアのママタスと株式会社アシックスが実証実験を実施し、発達脳科学者である成田奈緒子氏が分析したところ、平均歩数より多く歩いている子どもは、そうでない子に比べて「早寝早起き」「寝起きがよい」「食欲旺盛」「外遊びの頻度が高い」という結果が出ました。つまり、歩数を起点とした生活リズムの好循環が生まれていることがわかったのです。
メリット2:よく歩く子どもは「運動能力」が高い!
岐阜県内の幼稚園に通う3~6歳児152人を対象に実施した調査では、幼児の平日の歩行数は多い子で1万5,000歩ほど、少ない子で8,000歩ほどでした。そこで体力テストを行なった結果、平均1万3,000歩以上歩く幼児の体力偏差値が51.6なのに対し、1万3,000歩未満の幼児の体力偏差値は49.2と、よく歩く子どものほうが運動能力が高いことがわかったのです。
この結果からも、たくさん歩く習慣がある子ほど、体力や筋力、持久力が強化されて運動能力アップにつながっていると考えられるでしょう。文部科学省は、「できるだけ自分の足で歩くように促すなど、筋力や持久力の発達に対する適度な刺激を与えることが大切」