「なんでできないの!」から卒業しよう。子どもの挑戦する心を育てる、失敗への対応術
【学業面での失敗】テストの点数が悪かった<具体例1>中学受験を目指しているケース
NG例:「こんな点数じゃ、いい中学に入れないよ!間違えた問題の確認は終わったの?いつも復習しないから、この点数になったんじゃないの!?」
↓
OK例:「今回のテスト、難しかったよね。でもミスを放っておくのは不安だから、まずは一緒にできなかった問題に印をつけて原因を分析してみようか」
<具体例2>ゲームばかりしていて勉強しないケース
NG例:「毎日ゲームばかりしてるから、こんなひどい点をとるのよ。ゲームの時間を減らしてもっと勉強しなさい!」
↓
OK例:「ゲーム、楽しいよね。でも、勉強しないとこの先あなたが苦労しそうで、お母さんは心配なんだ。間違い直しからやってみない?」
≪解説≫
NG例は、テストの点数が悪かったとき、親が子どもに言ってしまいがちな言葉ではないでしょうか。「受験に失敗したらどうしよう」「将来勉強に対するコンプレックスで子どもを苦しませたくない」という焦りや心配が噴き出してつい言ってしまうのですよね。
しかし子どもにとっては、ただでさえ落ち込んでいるのに「いい中学に入れない」は脅しの言葉でしかなく、「親がそう言うなら、勉強してもムダ」とやる気を失ってしまうかもしれません。また、自分が好きなゲームを否定された挙句「勉強しなさい」と頭から命じられたら、反発してますます勉強から遠ざかってしまうことに……。
テストで大切なのは、さらに成績を伸ばすため重点的に勉強すべき部分のあぶり出しのはずです。子どもの気持ちに寄り添い安心感を与えたうえで、失点した原因を分析しどう対策すべきか子ども自身で考えられるようサポートに専念するのが親の仕事ではないでしょうか。*4
そこで、OK例のようにテストの失敗を「大切な伸びしろ」として扱うよう促してあげれば、お子さんが自分の失敗に向き合い、今後に活かす勇気を与えてあげられるはずです。
【スポーツや習い事での失敗】大切な試合や発表会でミスをした
NG例:「あんなに練習したのに、なんでできないの!?だからもっと真剣に練習しなさいって、ママは言ってたのに」
↓
OK例:「緊張したよね。でも、ここまで一生懸命努力してきたことが大事。この経験は次につながるよ。大丈夫、また頑張ろう」
NG例:「いつも間違えてるところ、また間違えたよね。『絶対間違えない』って言ってたのに……はぁ、みんなの前で恥ずかしいわ!」