(編集中)目指せ習慣化! お手伝いで培った力は、大人になってからも役に立つ
たとえば、
「今日やることはお風呂掃除と宿題。それが終われば、夕食まで自由時間だ!」
→「お母さんが帰ってくるのが18時だから、それまでに掃除を済ませよう」
→「家に着いたら、手を洗うついでにお風呂掃除もしてしまおう。そうすれば忘れて怒られることもないな」
このように段取りを考え、自己コントロールができるようになるのが理想です。*7
お手伝いを楽しみながら続けていくために
年齢別に応じて段階的にお手伝いの内容を変えていくことで、子どもの生活スキルや他人への気遣い、手順や段取りを考える想像力、時間への意識などが育っていきます。また、お手伝いを通じて家事の大変さを知ることで、自分の快適な暮らしは親が努力してつくっているのだという、感謝と尊敬の念も自然と芽生えてくるでしょう。
『お手伝い至上主義! ―「自分で決めてできる」子どもが育つ』の著者であり、東大卒MBA教授の三谷宏治氏は、お手伝いをしてきた人たちには次のような特長が見られると言います。
- 段取りがいい
- 指示をされなくても自分で仕事をつくることができる
- 自分で考えてトラブルに対応しようとする
- 自分の意思で決定することができる
- 思いやりの気持ちを持ち、よく気が利く
- 感謝を忘れない
つまり、お手伝いをしているうちに自然と、コミュニケーションスキルや問題解決スキルといった「生きる力」が身についているのです。*9しかし2、3回お手伝いをして終わりでは、それほど意味はありません。
ぜひ、お手伝いを習慣化してほしいものです。
お手伝いを習慣化させるには、この3つを意識してください。
①まめにお礼を言う、ほめる
本人だけのときもほかの家族のいる前でも、お礼を言ったりほめたりしてあげましょう。ただし「えらい」と過度にほめたり、お小遣いやお菓子をあげたりするのはNGです。なぜなら、ほめ言葉や報酬がないとお手伝いをしなくなってしまうことがあるからです。大切なのは、「お手伝いって楽しい」「もっと家族に喜んでもらいたい」という気持ちを育てることです。*10
②途中で手出し、口出しはしない
子どもが自分なりの方法やペースで終えるまで見守ってください。試行錯誤しながらも最後までやることができたという経験が、子どもの自信とやる気につながります。
「どうしたらいい?」と聞かれたときには、もちろん手を差し伸べてあげましょう。*11
③ルーティン化する
時間を決めてお手伝いを実行するのは、子どもにとって難しいものです。