お金がなくてもOK!? 非正規で働く夫婦が子どもを育てる際の心構え
教育にお金がかかりすぎることはわが国の極端な少子化の大きな一因となっている政策上の大問題だということができるでしょう。
また、これは東京の都心部などで顕著な傾向なのですが、地域によっては「義務教育の段階から私立の(一部公立も含む)一貫教育校に通わせないと、大人になって収入の高い職業に就くための高等教育を受けられる可能性は低くなる」といった“迷信”が存在するケースがあります。
筆者自身の経験と交友関係から断言いたしますが、小学校から高校まで「ずっと公立」でも、進学塾に通うだけの経済的な余裕が家庭になくても、子ども本人に学ぶ意欲さえあれば心配は要りません。
●塾代に何万何十万もかけなくても大丈夫ですが、副教材の書籍代に一定のお金はかけて!
ただ、「ずっと公立」で「塾へは通わない」場合には、これだけは心がけてください。
塾代として何万円、何十万円もかける必要はありませんが、できれば教科書に準拠している副教材の書籍を主要科目の分くらいは買い与えてやってほしい のです。
学ぶ意欲のある子であればそれだけでも十分な基礎学力を養えるはずです。
それ以上の専門教育的なものは、二人とも非正規で働いているご夫婦であれば差し当たり捨ててお子さん自身が高校生以上になったときに自分でバイトしたお金で受けることをすすめてください。
また、いよいよ学費の高い大学に通うことになっても、返済義務のない給付型奨学金制度 を持っている機関が実は民間企業でも新聞社をはじめとしていくつか存在します。
学問をしたい子を応援してくれるところは国以外にもいろいろありますので、いたずらに心配ばかりしないことです。
●非正社員のパパとママは、おじい様おばあ様が健在なら脛をかじることも恥じないで!
どうしても教育にかかるお金の話が中心になってしまいましたが、おしまいにそれも含めて家族の生活全般という視点でみたとき、非正社員どうしのパパとママに申し上げたいことがあります。
それは、お二人の実家の御両親(お二人のお子さんにとってのおじい様おばあ様)が健在なのであれば、いざというときに脛をかじることも恥じないでほしいということです。子どもは何歳になっても子どもです。他に方法がないときくらいは親に頼ってかまいません。
なんだか偉そうなことばかり申し上げてしまったような感じかもしれませんが、実は筆者自身、非正社員よりもっと不安定な“自営の小規模企業経営者”だった時期が長くありました。