海外では主流? 子どもの国語力アップに“感情学習”が役立つワケ
こんにちは、海外在住プロママライターのさとうあきこです。
「子どもの国語の成績が上がらない」「勉強の仕方、させ方が分からない」……そんな悩みを持つパパママは少なくないでしょう。
そこで今回ご紹介したいのは、少し変わったアプローチの学習方法である“感情学習”。
海外の教育課程ではすでに取り入れられている方法で、近年では日本でも耳にするようになってきました。
感情学習とは一体どんなものなのか、実例を交えながら見て行きましょう!
●幼稚園で感情表現を学ぶことの大切さ
インターナショナルスクールの授業には“ドラマ”という教科があります。幼稚園でスタートするプログラムでは、読み聞かせや読書、音読などと共に“表現”を学びます。
香港在住15年の日本人家庭Hさんの娘Rちゃんは大人しく、ママが言葉の上達が遅いことを心配するほどでした。
でも、幼稚園で出会ったイギリス人教諭の感情学習によって、大きく変化したといいます。
『ミス・タニア(教諭名)は大きな体を揺らし、大きな目を見開いたりすぼめたり、大げさに泣いたり笑ったりしながら、娘と一緒に本を読んでいました。娘に「ほら怒った顔はどんな顔?」などと感情表現を促している 様子はまるでコントみたいでした』とHさんは言います。
ミス・タニアとの出会いでRちゃんは少しずつ変わり、『Rはいつの間にかよくしゃべりよく笑うようになり、本を読んだり物語を書いたりを楽しむようになりました』と教えてくれました。
●感情豊かに育つと国語力がつく
Mさん一家は、長い海外駐在生活を終えて日本に帰任し、現地でインター校に通っていた長女のAちゃんは日本の中学校へと転入しました。
Mさんは『国語の成績が意外に良かったのでびっくりした』とのこと。
漢字や文法で点数を取るのは難しかったものの、Aちゃんの国語力の高さはその後、他教科の成績がどんどん上向いていったことで証明されたといいます。
『最初はどの教科も日本語で初めて習うからという理由で何もわからない状態だったけど、「ママ、教科書を読んでいるうちに分かってきたよ」って』。
Mさんいわく『海外暮らしで家の外では英語漬け。
だからこそ家の中ではAと1対1でたくさん日本語を話して本を読み、遊びもしたわ。あんまり密着しすぎてちょっと育児ノイローゼ気味だったのかよくケンカもしたの。その後泣きながらごめんねって二人で抱き合ったりね』。