2016年3月13日 20:00
英才教育はムダ!? 教育熱心な親にありがちな「NG言動」5選
●(3)「習い事を強制しない」
【例】
『男の子は運動ができた方がいい、と思い込んでいるCさん。水泳にサッカー、空手を1年生の息子さんに習わせている。でも、お勉強も大切。文武両道を目指し、週2回は学習塾にも通わせている。
息子さんは嫌がらずにやっていたが、最近になって突然「塾に行きたくない」と言い出した。学校の宿題や毎日の習い事が負担になり、疲れが出てきたようだった。「継続は力なり」と考えるCさんは、「休んじゃダメ」と息子さんを叱咤激励。無理やり塾に行かせた』
偏った英才教育について疑問を投げ掛ける西村さんは、子どもが幼いころには、適切な量や質の刺激を与えることを心がけるよう強調しています。
意図的に与える英才教育などの“学習刺激”以上に、普通の生活の中で親が知らないうちに子どもが受けている“学習刺激”に注目すべきだと言います。
たとえば、友達との遊びや一人遊び、家でのお手伝いや会話を通じて、子どもは学習に結びつく刺激を受け続ける そうです。
小学生の場合は、習い事にしても、親の一方的な考えて決めるのではなく、続ける基準は子どもが喜んで楽しそうにやっているかどうかです。
どんな習い事でも、子どもが喜々としてやっていればそれは間違いなく効果があると言います。
●(4)「“たくさん解きなさい”は親の幻想」
【例】
『5年生のDくん。4月からもう6年生。中学受験の勉強にも力が入る。Dくんの目標は、苦手科目の算数を克服すること。
母親からは「やった分だけ力がつく。問題をたくさん解きなさい」とハッパを掛けられる。
だから、塾のテキストで間違えた問題と類似した問題を、自宅で何度も解いてみる。でも、テストになるとまた同じような問題につまずいてしまい、なかなか得点に結びつかない』
今まで子どもにかけてきた時間やお金が、その子自身の能力や成績の伸びにつながらない場合は、そのやり方が間違っているようです。
親の中には、猛勉強さえさせれば成績が上がると考えている人がたくさんいます。
西村さんは、勉強量と成績の伸びは必ずしも比例しないと言い切ります。勉強の質も大切な要素 だそうです。
たとえば、子どもを塾に通わせている親の多くが陥りがちなのは、少しでもたくさんの問題を解かせようとすることです。
塾から帰ってきた子どもが、今日習った知識をきちんと身につけたどうかわからないうちに、それと似た類題を解かせる。