夢はゲーム実況者!? 「キッズユーチューバー」に憧れる子どもへの接し方
子どもたちの姿をネットにさらす際には、そのリスクを理解することが必須だと言えるでしょう。
●防犯面でもキッズユーチューバーはやめておくべき?
ここ十数年の間に目まぐるしく普及していったインターネット。
私たち親世代は、その便利さが広がっていく裏で、ネットに関わるさまざまな事件 が発生した瞬間を目の当たりにしてきました。
その中には、将来の光を奪われるような痛ましい出来事も印象深く心に残っているかと思います。
これに対して、過去を知らない子どもたちは、インターネットの恐ろしさにリアリティを感じることができません。
動画を視聴する人は皆、自分たちと同じような羨望(せんぼう)のまなざしでディスプレイを眺めているとも思っているはずです。
しかし、現実には、YouTubeの動画を見ている人の中に、子どもを傷つける可能性を秘めた人物がいてもなんら不思議ではありません。
不特定多数の目にさらされる という現実を受け入れた上で、どのラインまで(顔も出すのか、声だけに止めるのか、など)露出させるのかを判断する必要があるでしょう。
●ユーチューバーを目指す子どもは勉強しない?
冒頭で触れた、小学4年生の子どもたちによる「将来の夢」のアンケート。
この調査結果を毎日新聞ニュースサイトで紹介した兵庫県立大学の竹内和雄准教授は、『有名なユーチューバーは1億円以上稼いでいる。もうあくせく勉強する時代じゃない』と、勉強をせず過激な動画撮影に夢中になる子どもたちの現状を伝えています。「なんて時代だ!」と嘆かわしく思う方も多いのではないでしょうか。しかし、冷静に考えてみてください。
大好きなゲームをしながら、おしゃべりするだけで生活ができるなんて、子どもはもちろん大人でも夢のようなお話!憧れて当然だといえば当然でしょう。
私たちが子どものころ「ジャニーズに入りたい」「モー娘。に入りたい」「お笑い芸人になりたい」と言っていたことと、あまり変わらないのではないでしょうか。
そんな子どもたちに、大人はなんと言えばいいのでしょう。実際に、自分が子どもだったころ、大人たちはどう諭してくれましたか?
「夢だけで生きて行くことはとても難しい」
「本当に人を引き付けるようなユーモアは、知識を蓄えることで身につく」
これらのアドバイスは、今の子どもたちにもぜひ伝えるべきことだと言えるでしょう。