築45年の木造家屋を再生当たり前を変えてみる独創性に満ちたアイデア空間
「壁は構造用合板なので、どこにでもビスや釘を簡単に打つことができるんです」。
シンクとガスコンロはシンプルなものにこだわった。タイルもすべてDIYで貼ったもの。
安田さんは「BALMUDA」勤務のデザイナー。自宅でも製品を使用している。
素材の使い方を考える
漆喰で塗り上げた白い空間は、オリジナルのアイデアがあちこちに。元々は床の間だったリビングの一角のスペースには、壁にガルバリウムを貼った。サンルームには掘りごたつがあり、扉だった板を天板として載せている。
「解体している家があると、建具とか家具を譲ってもらえないか頼んでみたりします」。
2階のベッドルームの小窓も、昔手に入れて長年寝かせていた建具を使用。年代を感じさせるナラ材が風情を感じさせる。
「この建具もそうですが、数十年の時を経た質感はエイジング加工では表現できません。古いものや価値がないとされているものを大事に再利用していきたいんです」。
ルールに縛られず使えそうなものを自由にアレンジして使う。それは、安田さんが手がけるミツメのアクセサリーのコンセプトともクロスする。
開口部やサンルームからやわらかな日差しが入る。
ガルバリムを壁にあしらった床の間。