旗竿敷地での意外な解法子ども目線でつくった明るくて広い空間
子どもメインの家づくり
鈴木邸が建つのは目黒区にある旗竿敷地。竿の部分の先に見えるその姿は他では見たことのないものだ。妻側の壁面がそのまま扉のように外へと向かって開いているように見えるのだ。
奥さんとニジアーキテクツの谷口さんが保育園のママ友だったところから設計をお願いすることになったという鈴木夫妻。リクエストとして伝えたのは「リビングは明るく、また人が呼べる空間に」「キッチンから階の全体が見渡せるように」「お風呂は広く掃除がしやすく」などだったが、ともに幼い2人の子どもの親であることから、子どもを中心にした家づくりになったのは自然な流れだった。
「リクエストとしてお伝えはしませんでしたが、子どもメインで考えていました。設計サイドでも子ども目線で考えてくれて、子どもが伸び伸びと遊べる空間もつくっていただきました」と鈴木さん。
旗竿敷地の竿の先の部分に壁を外へと向けて開いたようなエントランスがつくられている。階段を上がって左側に玄関がある。
半地下をつくって広く明るく
「お2人の人柄をよく知っていたのでイメージはしやすかった」と話すのは谷口さん。夫で設計事務所を共同主宰する原田さんとまず考えたのは、半地下の部屋をつくって最上階の2階を明るく広い空間にすることだった。