築90年葉山の日本家屋思い出が詰まった祖母の家をリノベして活かす
新設した出入り口には、湯河原の旅館で部屋の扉として使われていた古建具を。部屋番号が残っているのがかわいらしい。
都内と葉山を行き来する
平日は主に都内のマンションで過ごし、週末に葉山の事務所に来ることが多いという高橋さん。「とにかく静かで鳥の声しかしないから、こっちに来ると集中できますね。2つ拠点があることが、プラスに働いています。緩急がついてリラックスしながら仕事ができるようになりました」と生活の変化を実感している様子だ。
祖母が大切に住んできた家をこれからにつなげるためのリノベーション。90年もの長い間、家族の思い出が刻まれてきた家は、事務所というもう一つの役割を得て、新しい時を刻んでいく。
客間は既存のまま。照明を取り替えた以外は手を入れていない。
客間にはモダンなソファが鎮座。連結する洋館に置いてあったものだが、不思議なほど和室の雰囲気に合っている。
縁側越しに庭を見る。「祖父と祖母が好きな植物を次々植えていったので、整っていない森みたいな庭です」。
床の間には、高橋さんのお母さまがしつらえた紫陽花が飾られていた。
この客間で祖父と祖母が結婚式をした当時の写真が残っている。
客間の隣の洋間。こちらも既存のままで、床は絨毯敷き。