日本文化とグリーンの融合緑のルーフバルコニーが内と外とを曖昧に繋ぐ
街の一角に建つ癒しの空間
「街の中の庭となる、そんな家にできたらなと思いました」。
古谷デザイン建築設計事務所の古谷俊一さんのご自宅は、昭和の風情の残る街並みに、まるでオアシスのように緑を湛えて佇んでいる。
「子供の頃から田舎というものをもっていなかったので、緑を渇望していたところがあるんです。20年くらい植物を育ててきた経験を活かして植栽のプランを立てました」。
1階の外構から2階、3階のバルコニーまで、緑の溢れる外観は、古谷さんがリノベーションを担当した、向かい側の「大森ロッヂ」との連続性も考えられている。
「8棟の木造住宅が並ぶエリアに、庭のようにつながる建物にしたいと考えました。ちょうど真向かいに建てた店舗付き住居と相対する形で、フロアのレベルや意匠も揃えています」。
改修した長屋の立ち並ぶ路地の入り口にある、街に向けて開かれた建物は、住居でもありサテライトオフィスでもあり、グリーンのナーセリーでもある。
敷地をぐるりと取り囲むようにグリーンが生い茂る。それぞれの方角に適したグリーンを植樹。
住宅街の路地の一角に、向かい側の店舗付き住居と対峙するように建つ。
3層の木造住居。