鎌倉の景観に溶け込む緑の中に静かに佇む和を再構築した黒い箱
窓から開ける景観を活かして
「子どもが生まれたこともあって実家に近い鎌倉で探していたのですが、この土地を見て即決しました」。
都心のマンションに暮らしていたインテリアデザイナーの新谷憲司さんが、緑深い鎌倉の山の中腹に一軒家を構えたのは約1年半前。曲がりくねった坂道を登っていく途中に、焼スギの外壁に囲まれた瀟洒な家が現れる。
「この場所を見て、ここに3階建ての家を建てたらおもしろいものができるな、と思いました。森に囲まれた平坦ではない土地なので、フロア毎に違う景色が開けてくるイメージが思い浮かんだんです」。
“坂から登ってくる家”をスケッチで描いて建築家に相談。間取りなど自分で考えたものを基にプランニングを進めた。
坂の途中に建つ焼スギの外壁の家。
鎌倉の静かな森に、寄り添うように佇む。
ガレージにはストレージも。庭の手入れも楽しみのひとつ。
庭を眺める作業スペース
1階から3階まで、それぞれの開口が違った景色を切り取る箱のような家は、フロア毎に違った雰囲気を持つ。
「1階は何かができるスペースにしたい、と考えました」。
外から土間のようにつながったモルタル敷きの空間に、仕事場、DIYスペース、水まわりを設置。