開放的なつくりの中で癒されて暮らす モノが多くても気にならず、 オン/オフの切り替えもできる家
2つのゾーンにわける
家づくりに際してのいちばんのリクエストは仕事場と住むゾーンを完全にわけることだったという野中さん。「家でカウンセリングの仕事をしているので、息抜きというか、ストレスがたまらないよう気持ちの切り替え、オン/オフの切り替えが完全にできるようにしたいというのがありました」
加えて、狭小地で四方を囲まれた立地のため、いかに開放感をつくるかということも設計上大きなテーマになった。仕切りを極力なくし2階の床を一部抜いて1階と連続する部分をつくったほか、大開口と中庭を設けるなどできる限りオープンなつくりにしているが、野中さんはこの中でメインのスペースとしてバスルームを考えたという。
入口側から奥を見る。専用通路の幅が足りず敷地分割ができなかったことから、実家の増築というかたちとなった。また、実家が古く耐震基準を満たしていなかったことから実家の面積の2分の1以下に収める必要があり結果的に狭小増築となった。
1階を全面モルタルに
「『ファイトクラブ』という映画でブラッド・ピットがコンクリートの上に置いたバスタブに入っていたのを観て、ああいうのにずっとあこがれていたんです」
バスルームの床をモルタルとしたことでそこと連続するダイニングキッチンなど1階のすべてのスペースの床をモルタルにすることに。