住まい手の感性が光る 職と住の機能を詰め込んだ“倉庫のような家”
アトリエ倉庫と音楽スタジオを希望
サウンドデザイナーの甘糟亮さんと美術装飾家のユリさんが昨年新築した家は、シルバーの細長い箱型の建物から三角形に突き出たテラスが印象的。そのユニークな外観に足を止める人も多く、「何屋さんですか?」と訊かれることもあるという。
お2人が求めたのは、“窓のない倉庫のような家”。映像制作の現場を中心に活躍するユリさんは、大量の物を収納できるスペースが必要不可欠だったと話す。
「フリーランスで仕事をしているので、例えば、“女の子の部屋”“オフィス”“病院”といったさまざまなシチュエーションで使用する基本的なアイテムは常に用意してあり、作品によってさらに加えたりアレンジしたりしています。そのため、その膨大なアイテムたちを収納できる倉庫が必要でした。また、撮影に使用する物をトンカチやドリルを使って製作したり、塗装したりすることもあります。近所の目を気にせず、深夜でもいつでも作業ができる場が欲しかったのです」。
一方、音楽や効果音を作る仕事の亮さんは、ときに大きな音を出すこともあるという。そのため、音がもれない“窓のない家”を望んだ。
1階はアトリエ倉庫と音楽スタジオ、そしてバスルームを配置。