2017年8月22日 21:15
“I believe.”~私は信じる。~|12星座連載小説#144~魚座 最終話~
最初は13時から中田さんか。』
名刺とHPは自分の手作り。今では“アンジェリカ・華”というセラピスト名でやらせてもらっている。
幸いにも、すぐに良い物件が見つかり、お客様からの評判も上々。
占いだけじゃなく、フラワーエッセンスも取り入れた鑑定は人気だ。
毎日2、3件の予約を入れて、日曜日は休むようにしている。
土曜日の夜は、てっちゃんと夢叶、長輝が遊びにくるなんてことも。自分のペースでできている。
幸せなことね。
夢叶も小学校に入ってから、あまりワガママを言わなくなってきた。
フラワーエッセンスのラベンダーが好きらしく、たまに背中にちょっとだけ塗ってあげたりする。
ちょっぴり“お姉さん”になったのは、そのせいもあるのかしら?
愛する家族がいて、大好きな仕事ができ、自分のサロンまで持っている。私にとって、最高の贅沢。
―――ピンポーン
チャイムが鳴る。
予約のお客様がくる時間だ―――
魚座の女の人生は、
“I believe.” ~私は信じる。~
自分の夢を想うこと。
それは、誰にでも等しく与えられた“特権”のようなもの。
想像するのはどこまでも自由だから。
でも、いざ行動しようとすると、怯んでしまうこともある。