岩渕:『あまちゃん』のテーマはすごく明快な曲ですが、20代の人が作るのと、大友さんが作るのとではきっと違いますよね。ミュージシャンが魅力的な40~50代になるには、30代をどう過ごすかが重要な気がするんですよね。売れる/売れないじゃなくて、本人がどれだけ納得できる活動をしているか、いい作品を残しているかが顔に出てくると思う。
岩渕:確かに。そう思うと、電気グルーヴもいい大人のミュージシャンだなあと思いますね。若さならではの衝動があった時期を経て、今はテクノを若い人にも啓蒙する存在になってきた。40代に差し掛かってからも、新たな若いファンを増やしていますし。
岡村:電気といえば、昨今の、ピエール瀧さんの役者としてのブレイクも印象的ですよね。
岩渕:そうそう。根っこがちゃんと音楽にあるから、活動の幅を広げてもカッコいいんですよね。
――路線は違いますが、吉井和哉さんも不動の人気の持ち主です。
岡村:ステージの華やかさにこだわっていらっしゃいますよね。
岩渕:今もスリムだし、年を重ねても常に自分がフロントに立っているという自覚が見えますよね。
◇奥田民生おくだ・たみお1965年生まれ。