2018年7月15日 16:00
新しい感覚が知れる「ショートフィルム」 別所哲也おすすめの3本とは?
でも、当時の日本ではショートフィルムが話題になることはおろか、観られる機会もありませんでした。面白い世界なのにもったいないと思い、そこで、『ショートショートフィルムフェスティバル』を立ち上げることにしたんです」
ショートフィルムの最大の特徴は、当然ながら上映時間が短いということ。でも、そこに良さやメリットが集中しているという。
「ショートフィルムは、規定の長さというものがありません。そうした時間のしがらみから取り払われたところに、面白さがあると思うんです。というのは、長編作品の場合は、“興行にのせるためには最低70分ないといけない”というように、ビジネス上の理由で不必要に作品の時間を延ばしたり、いらない要素を盛り込む場合がある。でも、短編の場合にはその必要がなく、だからこそ、映画の本質や監督の表現スタイル、こだわりがしっかりと伝わってきます」
そうして、監督が高い自由度で作れるということが、バリエーション豊かな作品を生むことにもつながっている。
「観る人の好みに、シャープに近づく作品がたくさん存在します。
それに、時間が短い分だけ予算も少なくて済むことから若手作家にも開かれていて、新しい感覚を持った作品を見つけやすい。