2018年7月20日 18:00
両親の死と直面。映画『悲しみに、こんにちは』が描く少女の再生物語
本当に素晴らしかったので、どのように演出したのかを教えてください。
監督
今回は普通の小学校でキャスティングをしたので、フリダ役のライアとアナ役のパウラは子役としてはまったく訓練を受けていない子どもたちでした。起用を決めたポイントは、キャラクターと性格が似ていること。それから、遊んでいる最中に遊びのなかに入り込んでそれを真実だと思いこんでしまうようなところがある子であること、そして2人が自然な関係性でいられることでした。それが、彼女たちを選んだ大きな理由です。
それから、ライアに関しては、すごくいい子にも見えるし、すごく悪い子にも見える二面性のあるまなざしの持ち主だったので、それだけで撮りたいと思わせるところもありましたね。
―自然な関係性という言葉通り、まるでドキュメンタリーを見ているかのようなリアルなやりとりが映し出されていますが、どのようにして撮影を進めていきましたか?
監督
正確に言ってもらう必要があるセリフに関しては、私が脚本通りのセリフを何度も繰り返して、それを聞きながら覚えてもらうようにしました。ただ、それ以外の場面では、即興性や自由を優先。
できるだけ彼女たち自身の言葉で話してもらうようにしています。