くらし情報『15~39歳のAYA世代のがん事情…進行が早く、難治性も』

2018年8月11日 22:00

15~39歳のAYA世代のがん事情…進行が早く、難治性も

2009~’11年までの人口10万人あたりの罹患率を日本の総人口に当てはめると、1年間にがんと診断された数は、15~19歳が約900例。20代が約4200例。30代は約1万6300例。10代は白血病、20代は卵巣がんや精巣がんなどの胚細胞腫瘍・性腺腫瘍、30代は女性乳がんが最多。AYA世代は進行も早く、希少な難治性がんであることが多いのです。標準的治療が確立されていないため、治療の選択肢も限られます。病気のストレスに加え、思春期特有の悩みも重なりますし、家族や友人らとの人間関係、将来への不安も抱えることになります。治療の副作用による脱毛や、むくみなども大きな負担に。


僕の知人のデザイナーの広林依子さんは、26歳のときに乳がんが発覚。余命宣告をされ、生きた証を残したいと、昨年亡くなるまでメディアに出続けました。治療費を稼ぐために、描いたイラストをインスタグラムにアップして売ることもしていました。彼女を支えていたのはパートナーとご家族です。これまで目が向けられていなかったAYA世代のがん。周囲の広い理解と早急な対策を望みたいですね。
15~39歳のAYA世代のがん事情…進行が早く、難治性も


堀 潤ジャーナリスト。NHKでアナウンサーとして活躍。

関連記事
新着くらしまとめ
もっと見る
記事配信社一覧
facebook
Facebook
Instagram
Instagram
X
X
YouTube
YouTube
上へ戻る
エキサイトのおすすめサービス

Copyright © 1997-2024 Excite Japan Co., LTD. All Rights Reserved.