2018年9月5日 08:00
余命数か月を愛の力で乗り越えた! 感動の実話『ブレス しあわせの呼吸』
もちろん、情景描写がより映画的になっている部分はありますよ。
例えば、スペインの崖っぷちで人工呼吸器が故障して立ち往生してしまうシーン。地元の人たちが集まって、食事をくれたり、ギターを弾いてくれたりということは実際にあったけれど、実はバルセロナの街中にある交差点で起こったことなんです。
―とはいえ、とても素敵なシーンのひとつでしたが、当時は大変だったこともあったのではないですか?
ジョナサン
あのとき僕は10歳だったのですが、母に「このポンプをずっと押し続けるのよ。居眠りしたらお父さんを殺すことになるからね!」と言われたのを覚えています。すごく大変で疲れたけど、楽しかったですね。父が地中海を見たことがないから見たいということでビーチに行ったんですが、僕がアルコールを初めて口にしたのはあのときでした(笑)。
―映画の最後には実際のご家族の様子も映し出されていますが、どのような経緯で入れたのでしょうか?
ジョナサン
エンドクレジットで実際の父の姿が流れますが、これは叔父が撮ったものなんです。映画が完成したあたりでちょうど見つかったので、入れることにしました。海沿いで父を子どもが引っ張っている映像がありますが、あれは僕と僕の子どもと妻、それから母と毎年訪れるビーチで、家族にとって思い出深い場所なんです。