2018年10月24日 18:00
美術館に便器が…! アートの歴史を変えた男の展覧会
展覧会の第1部出版物(上 写真、税込み¥3,000)で調べてみたところ、デュシャンは見た目の美しさや機能などで便器を選んだのではない、とのこと。そもそも、製品を選ぶ行為自体も重要な制作過程の一部なので、その選定方法をひとことでは説明できないようです。
ちなみに、展示されている便器はレプリカで、1917年に制作されたオリジナル作品はデュシャンが製造元のショールームで購入したそうです。使用済みのものではありませんでした。1920年代に入ると、デュシャンはいったん芸術家をやめてチェスにのめりこみ、さらに女装をして別人格になりきりダジャレなど言葉の実験を試みるなど、さまざまな活動をします。
その後ふたたび芸術活動にかかわり、1968年に81歳で亡くなりました。本会場では、晩年の作品や彼の写真なども含め、約150点もの作品や資料を見ることができます。
デュシャンと日本美術を比べてみると…
第2部では一転して日本の古美術が並んでいます。
例えば、《竹一重切花入》は千利休が作ったといわれる作品をもとに作られたもの。ありふれた竹から美を生み出した利休の考え方は、400年前の「レディメイド」といえるのではないか…ということで展示されています。