くらし情報『ん?というタイトルで読みたくなる 日常と非日常の境界を探る物語』

2018年12月11日 20:10

ん?というタイトルで読みたくなる 日常と非日常の境界を探る物語

「ん?」と思わず首をひねってしまうこのタイトル、『ベランダは難攻不落のラ・フランス』。掲載されている短編の作品名を部分的に組み合わせているのだが、この妙に収まりのいい不思議な感覚が、衿沢世衣子さんの描く物語の魅力ともいえる。
ん?というタイトルで読みたくなる 日常と非日常の境界を探る物語


「読む人もなんとなく心構えができるので、まともなタイトルにしなくてよかったと思います(笑)。マンガだからなんでも描けるはずなのに、縮こまっちゃうときがあるんですけど、そういうときは絵本などを思い出すんです。小さい子どもでもわかるように、日常に沿っているのに、その延長線上でとんでもないことが起こったりして、でも意外と腑に落ちて楽しい、みたいな」

廃墟で出会った少年と少女の密やかな実験を描いた「リトロリフレクター」。母親が留守の晩、男の子を自宅に連れ込む姉と共謀する妹を描いた「ラ・フランス」。ある日、ひとり暮らしの女性の家に無愛想な少女がベランダからやってきて、いつの間にか居座っている「ベランダ」など、子どもたちが生き生きと動いている世界では、あり得ないようなことがごく自然に起こってしまう。

「性的なものや、死が関係するもの、アクションなどがエンタメとして盛り上がる要素だとしたら、それらが薄くなるといわゆる日常系に括られるのだと思うんです。

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