2019年1月3日 19:30
日本はおじいちゃん的役割? アジアでの日本の立ち位置は…
五月女:EUのような形を目指しているのですか?
堀:そうですね。これまで日本はアメリカを最大の同盟相手国にしていましたが、2019年以降はご近所の国々ともっと仲良くしていくことになるでしょう。距離的にも行き来しやすいですし、アジアには山も海も畑もありますから、連携すれば食料を融通しやすくなります。RCEPでは夏冬両方の季節のモノを同時に手に入れられる利点もある。
五月女:南半球のオーストラリアも入っていますもんね。
堀:日本は少子高齢化が進んで平均年齢は50歳近いですが、東南アジアには平均年齢が30歳くらいの若い国がたくさん。若くて元気でガンガン稼ぐ国々に、おじいちゃんになる日本が支えられながら、先輩として、民主主義のジレンマや法律問題など、経験や知恵を伝えていくという良好な関係は築けるんじゃないかと。
五月女:おじいちゃんですか!
堀:アジアのなかでは、一帯一路構想を持った中国が覇権を広げています。
カンボジアは中国の影響を強く受けて、経済的支援を受ける代わりに反政府的な勢力を抑えつけるなど、民主化が揺らいでいるんです。そんなカンボジアと中国の間に日本が入り、調整役をすることも世界的には期待されています。