2019年1月1日 18:30
田舎町で起きた連続女性猟奇殺人。衝撃の運命に直面する『迫り来る嵐』
そこで、撮影現場での過酷なエピソードや作品に込めた思いについて語ってもらいました。
―本作では、初の長編作品にして、新人監督賞など数々の賞にも輝きましたが、制作の段階で手ごたえを感じる瞬間もありましたか?
監督
今回手ごたえを一番感じたのは、去年の東京国際映画祭で賞をいただいたときですね。中国でも注目されている大きな映画祭で、自分の作品が出品されただけでも満足でしたが、まさか受賞できるとは思ってもいなかったので。でも、そのおかげで「この映画はうまくいったんだ」という確信を持つことができたと思います。
90年代の中国が置かれていた状況とは?
―ということは、観客の反響は監督の予想を上回るものだったのでしょうか?
監督
映画祭で上映したときはQ&Aの時間も短かったので、観客のみなさんがどこまで受け入れてくださっているかは、正直言ってわかりませんでした。ただ、私は観客が自分の映画を観ている様子を見るのが好きなので、実はこっそりとみなさんの様子を見ていたんですよ(笑)。
―本作の舞台となったのは香港返還前の90年代。監督にとっても少年から大人になるような多感な時期だったと思いますが、改めて振り返ってみて当時のことをどのように感じましたか?
監督
90年代といえば私もまだ学生で、中学から高校、大学へと進学していく時期でした。