2019年2月16日 20:30
「ウィンターソング」は歌詞より音? 岡崎体育のこだわりとは
J-POPを代表する名曲を数多く生み出すアレンジャーの凄さを垣間見た瞬間でした。
季節感をイメージできる音というのは、なにも冬に限ったものではなくて、それぞれの季節に連想させる音があると思います。クリスマスの歌なら鈴の音が鳴っているだとか、夏ならスチールドラムやホイッスルのような音が似合う。季節のイメージを出すために、どんな音色が使われているか注意して聴いてみると新しい発見があるかもしれません。
今シーズンの冬だとビッケブランカさんの「まっしろ」という曲が印象的ですよね。ピアノや鐘の透明な音色、そしてビッケさんの感情が乗った歌声で冬のなんともいえない切なさや冷たさが表現されている。あと、僕の最新アルバム『SAITAMA』に収録している「Jack Frost」もウィンターソングです。ジャックフロストとは冬の寒さや冷たさを司る精霊のこと。
この曲の中では、やはり寒さやクリアな印象をイメージさせるシンセの響きを入れていますが、僕はあえて薄く海の波の音を入れています。より厳しい寒さを引き出すために、夏のイメージがある波の音を実験的に入れてみました。甘さをより引き立てる、スイカに塩みたいな効果を期待しましたが、みなさん気づいてました?
おかざき・たいいくオリジナルサードアルバム『SAITAMA』発売中。