2019年3月30日 10:00
人気の若冲、なんと徳川家光の絵も…思わず笑う『へそまがり日本美術』
まず、ひとつめのオススメは、ユニークな絵で知られる仙厓義梵(せんがい ぎぼん)の《豊干禅師・寒山拾得図屛風》。虎に乗って周りを驚かせた禅僧とその弟子たちを描いた作品です。
「仙厓は小さな作品が多いのですけど、大作もあります。このテーマの絵で子虎が描かれるのは珍しいんですよ。一筋縄ではいかない虎のかわいさが女子に人気です」と大澤さん。本作は前期のみの展示です。
かわいい? 動物たち
続いてのオススメは、長沢蘆雪(ながさわ ろせつ)の《菊花子犬図》。
大澤さんこの絵の隣には、蘆雪の師匠である円山応挙が子犬を描いた《時雨狗子図》が展示されています。2つの作品を比べると、蘆雪のほうは造形がゆるいところがあり、くたっとしている姿に和んでいただけるかなと思います。ーー次のオススメ作品は、遠藤曰人(えんどう あつじん)が描いた《蛙の相撲図》。
江戸時代後期の俳画です。
この蛙くんたち、インパクトがありますね!
大澤さんどうしちゃったの、とツッコミたくなる絵ですよね(笑)。でも、作者は仙台藩士で、俳句もたしなんでいた人なのです。
ーー江戸時代の武士たちは、「たしなみ」のひとつとして絵を描いていたそうですが、こんなギャグマンガのような蛙を描く武士さん、なかなかステキです!
ウワサのお殿さまも登場!
学芸員さんセレクト、最後はネットでも話題になっている三代将軍・徳川家光公の作品3点です。