2019年5月13日 19:00
俳優・井之脇海の恋愛観 “オフィスラブ”に憧れていた理由
いま話題の演劇作家、マームとジプシーの藤田貴大さんの舞台『CITY』に出演する俳優・井之脇海さん。今までは映像畑での仕事を優先してきたという。
――映画がお好きだとおっしゃっていましたが、いつ頃からですか。
この仕事を始めてからです。9歳の時に劇団に通い始めたんですけれど、当時は習い事感覚だったんです。でも、12歳の時に『トウキョウソナタ』という映画に出合って、そこからどんどんのめり込んで、結局、映画の大学に行ったくらい。あの映画に出合わなかったら、今頃、消防士か何かになっていたと思います。
――えっ…消防士!?
カッコいいじゃないですか。
いまもそう思っていますし。
――話が逸れましたが、『トウキョウソナタ』で何が?
一番大きかったのは、それまでずっと遊びの延長で撮影現場に行っていた僕を、皆さんが子供ではなく、プロの役者として扱ってくださったんです。黒沢(清)監督も香川照之さんも…。その時、認めてもらった嬉しさと同時に、それまで浮ついた気持ちで現場にいたのを反省しました。そこから、現場でいろんな人の話を聞いたり、香川さんや共演者の方々の立ち居振る舞いを観察したりするようになって。