2019年5月17日 20:40
犯人自ら激白…「若年犯罪者たち」が語る現代社会の重圧と心の闇
監督彼らもどんな映画に仕上がるのかわからなかったから、最初は不安を抱いていて、懐疑的だった。だからこそ、時間をかけて信頼関係を築いていくように心がけたよ。
出演に承諾してくれたあとは、「ヒーローとしては描かない」「真実をそのまま伝える」「反面教師的な作品にする」という僕の意向も理解してもらうことができた。それに、コメディ要素の多いいわゆるハリウッドのような作品には仕上がらないという部分も気に入ってもらえたのがよかったと思っているよ。
ギブアンドテイクで信頼関係を築いていった
―そういった努力の甲斐もあり、彼らからリアルな表情を引き出していらっしゃったと思いますが、信頼関係を築くために、具体的にどのようなことをしていったのでしょうか?
監督僕はドキュメンタリーを作っていたというバックグラウンドがあったから、どうすれば人の心を開くことができるのかというのは経験上なんとなくわかっていたんだ。
たとえば、相手に心を開いてもらうためには、まず自分が心を開かないといけない。だから、僕がどういう人生を歩んできたのか、家庭やプライベートがどういうものなのかというのをすべて明かしたうえで、彼らに話を聞くことが必要だった。