2019年5月24日 20:50
子どもを産むことは偉いのか…多様化する現代女性の悩みに迫る
そこで、悩める女性たちに対するアドバイスや自身の経験についても語ってもらいました。
―今回は、「母性」や「母と子」というテーマに挑まれましたが、普遍的ではあると同時に非常に複雑な問題でもあるだけに、難しさを感じることはなかったでしょうか?
監督確かに、やりがいというよりも、ストレスを感じることもけっこう多かったわ。というのも、世の中には何十億人という人がいて、その全員が誰かの子どもであるわけだから、何十億通りの異なる親子関係が存在しているということよね。
だから、これだけたくさんのキャラクターを持ってしても、描き切れないんじゃないかというフラストレーションを感じていたの。それくらい複雑なことだと思ったけれど、観てくれた方々は男女問わず、自分の母親や子どもとの“いい関係”について思い出したと言ってくれたのよ。そんなふうに観客たちの琴線に触れることができたというのを知ったときは、やりがいのあることだったんだと感じたわ。
―さまざまな状況に陥っている女性たちが登場するので、観る人によっては、自分を重ね合わせるキャラクターも変わってくると思いますが、監督自身が共感しているのはどの人物ですか?
監督私は男性も含めて、どのキャラクターにも共感できたし、それぞれに自分の分身がいるようにも感じているの。