2019年12月20日 18:50
「こんな国、ほかにない!」ベトナム人監督が称賛した日本のスゴい点
今回は、本作がきっかけで巻き起こったアオザイブームの実態から日本に対する思いを語っていただきました。
―まずは、どのようないきさつで今回の物語を描こうと思ったのかを教えてください。
監督ベトナムというのは、若い人が多い国なので、どうすれば彼らの心をつかむ魅力的なストーリーにできるかを最初に考えました。その過程で古いアイテムを組み込むことを思いつきましたが、アオザイを選んだ理由は、20代の子たちの間ですたれていってしまっているもののひとつだったからです。
私自身はとてもコンサバティブな性格をしているので、旧正月や結婚式、お葬式などの大事なイベントにはいつもアオザイを着ていましたが、アオザイの一般的なイメージはお母さんやおばあちゃん世代が着るもの。
しかも、女子学生たちにとっては学校の制服でもあったので、強制されて着ていたものには拒否反応もあったとは思います。そんなふうにオシャレとは程遠い存在とされていた印象を変えたいという思いもありました。
―その後、この作品の大ヒットによって、ベトナムでは若い人たちの間でアオザイが流行ったそうですが、実際どのような反応がありましたか?
監督映画のなかに登場するアオザイでは、水玉やフランスの植民地時代の花の模様をたくさん使っていますが、映画公開の3か月後にあったベトナムの旧正月では、若い女性たちがみんな水玉のアオザイを着てくれるほどのブームとなりました。