クリスチャン・ディオールにとって、幼少期を過ごしたグランヴィルの庭園に咲くバラから1947年に発表した「ニュー ルック」の魅惑的な「ファム フルール(花のような女性たち)」まで、ジャルダン(庭園)というテーマは、数々のコレクションにおいて、インスピレーション源であり、絶えず特別な存在であり続けました。Courtesy of DIORディオール ファイン ジュエリーのクリイティブ ディレクター、ヴィクトワール・ドゥ・カステラーヌもまた、1999年以降に生み出してきた数多くのマスターピースを通じて、このクチュールの自然を称えてきました。ヴィクトワール・ドゥ・カステラーヌが好んで取り上げるもうひとつのテーマ、それはクチュールです。モチーフ、技法、生地のテクスチャーや効果、そして至高の卓越性など、クチュールそのものにも壮大な創造性が秘められています。植物の世界を色石で華麗に表現したシークレットウォッチ3点を含む、170点の特別なピースから構成される新作「レ ジャルダン ドゥ ラ クチュール」コレクションを通じ、クチュールと自然へオマージュを捧げる新たなる章が始まります。ネックレス WGxDIA/Courtesy of DIORイヤリング WGxDIA/Courtesy of DIORリング WGxDIA/Courtesy of DIORネックレス WGxDIAxサファイア/Courtesy of DIORイヤリング WGxDIAxサファイア/Courtesy of DIORリング WGxDIAxサファイア/Courtesy of DIORネックレス PGxDIAxホワイトオパール/Courtesy of DIORイヤリング PGxDIAxホワイトオパール/Courtesy of DIORリング PGxDIAxホワイトオパール/Courtesy of DIOR@Dior #ディオール #ディオールファインジュエリーお問合せクリスチャン ディオールTEL:0120-02-1947
2023年06月14日ゴヤール「サイゴン」バッグシリーズから、カモフラージュモチーフあしらった新作が登場。「サイゴン」バッグが“カモフラージュ柄”で登場「サイゴン」は、ウッドフレームや皮革のコーナーパッド、トランク鋲など、トランクメーカーならではのディティールを随所に散りばめたゴヤールのシンボリックなバッグシリーズだ。そんな「サイゴン」から、ブランド170周年を記念した“カモフラージュ柄”限定モデルが登場。クラシカルなフォルムはそのままに、モルヴァンの広大な森に着想を得たカモグラフィックを落とし込んだバッグを2つのサイズで展開する。クラシカルでモダンな佇まいゴヤールディンキャンバスの象徴的なシグネチャーである“GOYARD” の文字を模様にした大胆なカモグラフィックは、詩的でありながら、コンテンポラリーなデザイン。マットな艶感のブラック仕上げのコクタンを用いたハンドルと横木が、エレガントさをプラスする。カラーはグリーン、ピンク、ブルーの全3色で、それぞれが共通するカーキ、ブラウン、ヘーゼルナッツ、 ホワイトの4色を含む6色によるカモフラージュで構成。秋の森を覆う落ち葉の豊かな色調を思い浮かべるような、繊細かつおもむきのあるデザインに仕上げた。詳細サイゴンストラクチャード発売日:2023年3月6日(月)展開店舗:全国のゴヤール店舗価格:・ミニ 745,800円 (H15cm x W20.5cm x D7.5cm)・PM 800,800円(H20cm x W28cm x D12cm)【問い合わせ先】ゴヤール ジャパンTEL:050-3852-3691
2023年03月13日ゴヤール(GOYARD)の「サイゴン」バッグシリーズから、新作「サイゴンミニ トランクバッグ」が登場。ゴヤール「サイゴン」に新作バッグが登場「サイゴン」は、ウッドフレームや皮革のコーナーパッド、トランク鋲など、トランクメーカーならではのディティールを随所に散りばめたゴヤールのシンボリックなバッグシリーズ。クラシカルなフォルムのミニハンドバッグそんな「サイゴン」のミニサイズシリーズに、トランクバッグが仲間入り。象徴的な台形フォルムを継承しつつも、直線的なトランクフォルムを採用することで、よりクラシカルな魅力を備えたモデルだ。ブナのウッドパーツを配して、2WAYでの使用も表面には、熟練された職人たちがひとつひとつ丁寧に色版を重ねた“ゴヤール ディンキャンバス素材”を使用。また軽量で快適な握り心地のブナ材のウッドハンドル、耐久性に優れたオクメ材の木枠といったウッドパーツが、タイムレスな“トランクコード”の魅力を醸す。さらに、別売りの長さ調節可能なストラップを装着することで、ショルダー&クロスボディースタイルを楽しめる2WAYバッグとして使用することも可能だ。詳細ゴヤール 新作バッグ「サイゴンミニ トランクバッグ」取扱店舗:全国のゴヤール ブティック価格: 1,035,100円※別売りストラップ 56,100円【問い合わせ先】ゴヤール ジャパンTEL:050-3852-3691
2023年02月25日『ミス・サイゴン』は、1970年代末に起きたベトナム戦争の最中、夢と欲望と愛を求めながら苦しんだ米兵とベトナム人女性を描いたスケールの大きいメガミュージカルである。日本初演から30年目の今回、コロナ禍によって2020年の全公演が中止となり、満を持しての上演だった。※以下、『ミス・サイゴン』ラストシーンに言及しています。主役のひとり、エンジニアと言えば市村正親の当たり役。初演からほかを寄せ付けない絶対的レジェンドだ。しかし、今公演は俳優4人の交互出演。見たのは初出演の伊礼彼方である。外見、さらに派手な衣装の印象からフランス系ベトナム人という異国風のキャラクターの役柄にハマっている。売春宿のキャバレーを経営しながらアメリカへ渡って成り上がる野心がギラつく。女たちを客に売り込み、金儲けに腐心する冷酷さ、憎味が効いていた。「アメリカン・ドリーム」を激しく、熱く歌い、「グッドバイ、ホーチミン!」と言い放って、ストップモーションでポーズを決めた恰好良さ。ストレートプレイの『ダム・ウェイター』で悪の個性を演じて巧かったが、市村のエンジニアが愛嬌も振りまく抜群の魅力と比べ、スタイリッシュで欲望が勝つ新エンジニア像を作った。もうひとりの主役キムは高畑充希。米兵クリスとの間に生まれた子供・タムへの母性愛を歌う「命をあげよう」が歌詞の意味を巧く伝えた。かつての許嫁トゥイを銃殺し、遺体にすがりつく場面は、自ら祖国を殺したことになる悲しい運命を感じさせて感動的だった。そして衝撃的な自殺。戦争は悲劇しか生まないのである。サイゴン陥落、脱出を求める市民。ヘリコプターの轟音という場面はいつも恐ろしい。キムとクリスがやたらとキスをするのは閉口するが、エンジニアに「おじさんにキスを」と言われて幼くかわいいタムが頬にチュっとやって口を拭う一瞬は一服の清涼になる。市村は今公演を「最後のつもりの集大成」だと言っている。アメリカが当時の北ベトナムに敗北した歴史的な戦争は、遠い過去になった。しかし、人間は戦争を止めようとしない。『ミス・サイゴン』はそれを問いかけている。さて、もし市村の後継者がこの作品を演じ続けるとすれば伊礼は有力なそのひとりになるだろう。(8月2日所見)プロフィール大島幸久(おおしま・ゆきひさ)東京都生まれ。団塊の世代。演劇ジャーナリスト。スポーツ報知で演劇を長く取材。現代演劇、新劇、宝塚歌劇、ミュージカル、歌舞伎、日本舞踊。何でも見ます。著書には「名優の食卓」(演劇出版社)、『歌舞伎役者 市川雷蔵 のらりくらりと生きて』(中央公論新社)など。鶴屋南北戯曲賞、芸術祭などの選考委員を歴任。「毎日が劇場通い」という。
2022年08月20日ミュージカル『ミス・サイゴン』が、7月29日に東京・帝国劇場で開幕した。本作はベトナム戦争末期のサイゴンを舞台にしたミュージカル。今回は日本初演30周年記念公演となっており、市村正親、駒田一、伊礼彼方、東山義久、高畑充希、昆夏美、屋比久知奈、小野田龍之介、海宝直人、チョ・サンウンらが名を連ねている。7月24日よりプレビュー公演が行われる予定だったが、7月の稽古中に公演関係者に新型コロナウイルス感染症の陽性反応が確認されたことから稽古を数日間中断し、稽古の進行の都合により7月24日から28日、30日昼の部が中止に。その後医療専門家の監修のもと、公演関係者の経過観察期間を経て稽古を再開し、日本初演から足掛け30年間エンジニア役を演じる市村正親と、今回が初出演でキム役を演じる高畑充希の7月29日夜の部から公演がスタートした。日本プロダクション演出のジャン・ピエール・ヴァン・ダー・スプイ、振付補のリチャード・ジョーンズら海外クリエイティブスタッフは、初日開幕後離日する予定だったが、日本滞在期間を8月2日まで延長し、開幕後も公演の合間に舞台稽古を重ねていたという。併せてエンジニア役とキム役、各キャストのコメントが到着した。■市村正親(エンジニア役) コメント「ミス・サイゴン」の音楽が鳴ると、母の胎内に戻ったような懐かしい錯覚すら覚える…そんな世界を感じました。お客様の熱い視線を体いっぱいに浴びて幸せな初日を終えました。■駒田一(エンジニア役) コメント2年越しの初日が開いた。今回も紆余曲折あった。この思いは一言では語れない。でも開いた!ホッ。しかし大事なのは、誰一人欠けること無く全員で完走する事。ラストまで皆さんと一緒に楽しんで進んで行きましょう!■伊礼彼方(エンジニア役) コメント2020年・・・そして今年も数公演中止になり、その大きな壁を乗り越えて一丸となってなんとか初日を迎えられた事、心から感激感謝しております。待ちに待った「この特別な時を」キャストスタッフ関係者各位・そしてお客様と共に噛み締めて、忘れられない30周年記念にしたいです。■東山義久(エンジニア役) コメントキャスト、スタッフ、観客の皆様の愛と想いが詰まった素晴らしい初日を頂けたこと、心から感謝しております。一回一回を丁寧に大胆に演じ、大千穐楽の市村さんへと繋ぎたい。そして皆でこの偉大な作品の30周年をお祝いしたいと思います。顔晴ります!■高畑充希(キム役) コメントやっと幕が開きました!カンパニー全員がこの日が来ることを祈っていたので、本当に幸せです。初めての帝国劇場の舞台から見る客席の景色は壮観で、カーテンコールでふと我に帰った時、腰が抜けそうになりました(笑)ここから1日1日、皆さんと大切に過ごしたいです。■昆夏美(キム役) コメントまずは無事に開幕できた事が何より嬉しいです。このような状況下です。中止になってしまった公演もありました。明日上演できるかもわかりません。それでも私たちは、今この作品をお届けする意味があると思っています。楽しみにしていただけると嬉しいです。■屋比久知奈(キム役) コメント2020年を経ての今回。悔しくも中止になってしまった公演がありますが、開幕出来たことは本当に嬉しく、感無量です。長く上演されてきたこの作品ですが、いまだからこその見え方や解釈がある。その意味と深く向き合いながら、最後まで走り抜きたいと思います。■市村正親 初日カーテンコールでのあいさつ本日は『ミス・サイゴン』初日ご観劇誠に有難うございました。二年前にコロナで中止になった『ミス・サイゴン』今回は無事に初日をあけることができました。本当に有難うございます。この公演は11月まで続きます。何とか完走できるよう皆さんどうぞ応援の程よろしくお願いします。本日は誠に有難うございました。<公演情報>ミュージカル『ミス・サイゴン』日本初演30周年記念公演ミュージカル『ミス・サイゴン』日本初演30周年記念公演 ビジュアル東京公演:7月29日(金)~8月31日(水) 帝国劇場大阪公演:9月9日(金)~19日(月) 梅田芸術劇場メインホール愛知公演:9月23日(金)~26日(月) 愛知県芸術劇場 大ホール長野公演:9月30日(金)~10月2日(日) まつもと市民芸術館北海道公演:10月7日(金)~10日(月) 札幌文化芸術劇場 hitaru富山公演:10月15日(土)~17日(月) オーバード・ホール福岡公演:10月21日(金)~31日(月) 博多座静岡公演:11月4日(金)~6日(日) アクトシティ浜松 大ホール埼玉公演:11月11日(金)~13日(日) ウェスタ川越 大ホールチケット情報はこちら:公式サイト:
2022年08月04日シンガーソングライターを目指していた青年が、何気なく手に取った『ミス・サイゴン』オーディションのチラシ。その一枚の紙切れから、今や日本を代表するミュージカル俳優になった石井一孝が、今年デビュー30周年を迎える。ミュージカルファンは『ミス・サイゴン』『レ・ミゼラブル』『デスノート THE MUSICAL』など数々の名演がすぐ脳裏に浮かぶだろうし、ミュージカルを観ない人も、ディズニーアニメ『アラジン』(’93年公開版)のアラジンの歌声の人と言えば、「ああ!」と思うに違いない。その石井がデビュー30周年を記念したコンサート「Musical Treasures」を9月に開催する。豪華ゲストとともに贈るこのコンサートの構想とともに、30年のミュージカル人生を振り返ってもらった。山下達郎さんや小田和正さんのようになりたかった――まずは現在ご出演中の『ガイズ&ドールズ』の話からお伺いします。石井さんといえばその美しく強靭な歌声がまず思い浮かびますが……なんと『ガイズ&ドールズ』で演じられているブラニガン警部補は、ほぼ歌わない! こういうポジションを求められることについては、どう思っていらっしゃるのでしょうか。そうなんです、みんなで歌う曲は2曲ありますが、1曲もソロがない(笑)。演出のマイケル・アーデンさんにお会いして、ブラニガン警部補はどうだろうかとおっしゃっていただいた時に、実は僕も一瞬どうしようかと思ったんですよ。でも作品の素晴らしさや直感的に感じたマイケルの才能への興味が勝りました。加えて、僕も年齢が上がってきましたので、演技面で芝居を締める役を任される、そういうポジションを求められるのは光栄だなと思った。歌いたい気持ちももちろんありますが、僕としてはストレートプレイに出るような意識で、日々舞台に立っています。――もともとシンガーソングライター志望で、音楽がお好きでやってこられた石井さんが、歌という武器ではなく芝居で作品を締める立場になった……というのは、まさに30年の、俳優として培ったものの結晶ですね。ありがとうございます。山下達郎さんや小田和正さんやフレディ・マーキュリーが好きで、ああいう風になりたいと思っていて、1本もミュージカルを見たことがない不埒者なのにオーディションを受けたのが1992年の『ミス・サイゴン』でした。歌うことがファーストプライオリティで生きてきましたが、気付けばどっぷり演劇の、演技の世界に入っていましたね。若い頃はそのことに対する戸惑いもありましたが、今ではこの「演技をする」ということも「歌を歌うこと」と同じくらい人生の大部分を占めています。プライドや執念ももちろんあります。「どうやったら、もっと面白い演技になるか?」「この台詞の核となるワードは何か?」と常に考えながら演じています。それが楽しくてならないんです。当たり前ですが、30年の経験が人生を大きく変えましたね。だから今回、芝居担当の役をいただけたというのは、嬉しくてならないんです。実は「よし!」という思いです。人生が変わった『ミス・サイゴン』への出演――ということで石井さんの歌声をたっぷり聴きたければ、9月のコンサート「Musical Treasures」へ……ですね(笑)。改めて30周年おめでとうございます。ありがとうございます! 1992年5月デビューですので、ちょうど30年です。――石井さんはオリジナル曲もたくさんありますが、タイトルに“Musical”を冠しているということで、今回はミュージカルナンバーもたくさん歌われると思って大丈夫でしょうか。もちろんです。僕の俳優人生の中で、実際に演じた役のナンバー、憧れのミュージカル曲などたくさん歌 います。魅惑のミュージカル・デュエットもてんこ盛りです。これまで共演してきたゲストを迎えて開催する「Musical Treasures~石井一孝デビュー30周年記念CONCERT~」――では何作か、これまでのご出演作を振り返らせてください。まずはやはりデビュー作の『ミス・サイゴン』は、石井さんを語る上で欠かせないかと思います。はい。1992~93年の初演にアンサンブル(アメリカンGI、石井さんによると勝手に名付けた「カルロス」役とのこと)として出演。これが初ミュージカルでした。『ミス・サイゴン』はその後なかなか上演せず、再演は12年後。その間、ほかの作品に色々と出させてもらっていますが、ずっと「『ミス・サイゴン』の再演があったらクリスをやりたい、クリスでオーディションを受けよう」と思っていました。そして念願が叶い、2004年にクリスとジョンを演じることになりました。僕の人生を変えた作品ですので、『ミス・サイゴン』のナンバーは絶対に外せません。――ただ、選曲はちょっとマニアックですね。「The Confrontation」。なぜこの曲を?バンコクのホテルのシーンのナンバーです。クリスが妻のエレンと共にキムの住む地に向かい、不幸なことにエレンとキムが鉢合わせ。エレンから「彼女を取るの?私を取るの?選んでちょうだい」と刃を突きつけられる葛藤の曲。アリアではなく完全なる芝居歌。これをコンサートでやる人ってあんまりいないですよね(笑)。僕ね、『ジキル&ハイド』だったら「時が来た」じゃなくて「First Transformation~Alive」(ジキルがハイドに変貌する曲)が好きなタイプなんです(笑)。芝居歌が好きなんですよ。もちろん(ミス・サイゴンの)「Why God Why」も大好きで大切な1曲ですが、演じていて、一番辛くて心がかき乱される場面が本当に愛していたキムと、今自分を支えてくれて、愛してくれているエレンのはざまで揺れる、ホテルのシーンでした。今回のコンサートでは本物のジョンと本物のエレンと再現しますからね! ただ、問題なのは、30周年というとてもめでたい席なのに、大半のお客様が「クリスって最低=石井さんも最低」という目線になるかもしれないということ(笑)。いつも力説するんですが、『ミス・サイゴン』ってクリスがキムと引き裂かれ、地獄のような苦しみを過ごした3年間が描かれていないんですよ。クリスはベトナムから帰り、キムと引き離された辛さと喪失感からきっと自殺未遂も犯したし鬱病状態に陥ったと思うんです。そこが描かれていると、クリスも戦争の犠牲者だと理解してもらえ、先ほどの芝居歌も少しは共感してもらえると思うんですよ......。登場人物の感情を30年かかって表現してきた男の意地の選曲、どうぞご期待ください。あ、僕にも良いところがあること、忘れないで下さいね(笑)。――なるほど、このシーンへの石井さんのとりわけ深い思い入れが伝わってきます。ではこのコンサートでは、その心情含め芝居歌といったところも期待していいのでしょうか。そうですね! こういうコンサートって、基本的にアリアを歌うもので、もちろんアリアもたくさんやりますが、その中にも芝居をいっぱい詰め込みたいです。僕、自分のCDでも、いつも台詞を入れるんです。アリアじゃないミュージカルナンバーの魅力、ちょっとひと味違うミュージカルコンサートをお届けできたらと思います。12年間携わった『レ・ミゼラブル』――単純に、ジョン経験者の岡幸二郎さん、エレン経験者のシルビア・グラブさんがゲスト出演することからのセレクトかと思ってました(笑)。そんな思いがあったんですね。楽しみにしています! そしてやはり『レ・ミゼラブル』も外せません。僕の俳優人生を語る上でとても大きいのは、ジョン・ケアードと大地真央さんの存在です。俳優としての僕を育ててくれたのはジョン。僕は30年のうち、12年間『レ・ミゼラブル』に関わっていました。1作品アンサンブルとして出演しただけの僕を、マリウスという大きな役で抜擢していただいたのは、ジョンの「彼こそがリアルマリウスだ」という言葉。ジョンこそが僕をこの世界に導いてくれた神様です。レミゼチルドレンとして、この30年を振り返る時にぜひ歌いたいと真っ先に思ったのは「カフェ・ソング」と「彼を帰して」です。この2曲は現時点でもちろん歌う候補に挙げています。――最初は1994年にマリウスを演じました。はい。デビュー作の『ミス・サイゴン』の次が『レ・ミゼラブル』でした。2001年までマリウスをやって、その時に、一度キャストの大幅変更をするから今回でこのキャストは終わりですと言われました(※初演からの鹿賀丈史、滝田栄を軸にしたメンバーが一端ここで区切りとなった)。そこで僕も作品から卒業だなと思ったんです。翌年にまたオーディションがあったのですが、僕は受けるつもりはありませんでした。――それが、2003年のジャン・バルジャンになったのはどういう経緯があったのでしょう。次にやるならジャン・バルジャンがいいと思っていたのですが、オーディション時点で34歳。中途半端な年齢だなと自分では思っていました。でも当時の所属事務所から、ジャベールで受けてみてはと言われて、受けたんです。そうしたら、ビデオ審査だったのですが、ジャベールの「星よ」と「ジャベールの自殺」を歌った僕を見て、ジョンが「彼はバルジャンだ、この表情はバルジャンのものだ」と言ってくれたそうです。本当に、どこの馬の骨かわからない男を(笑)マリウスにしてくれて、今度はバルジャンに引き上げてくれて。ジョンと出会っていなかったら、僕はミュージカルを続けていなかったかもしれません。“レミゼ”は、当時の僕のすべてでした。あの日々は二度と戻ってこないけれど、あの頃、炎を燃やすように、(岡)幸二郎や(岡田)浩暉さん、(坂元)健児とみんなでやれたことは、本当に宝物のような経験です。オリンピックに出たくらいの感慨なんですよ。今も『ガイズ&ドールズ』で共演している(木内)健人とか、(竹内)將人とも“レミゼ”の話で交流が持てますし。(『ガイズ~』出演中で、長年『レ・ミゼラブル』に出ていた)林アキラさんも、感慨深いと話していました。“レミゼ”ってもはやミュージカル俳優にとっては共通言語。脈々と絆が受け継がれていっているな、黄金の作品に携わらせてもらったなと、誇りに思っています。――ゲストの方も、『レ・ミゼラブル』経験者が多いので、当然……?「ワン・デイ・モア」は歌いますよ! 本役の方がいっぱいいますのでね。こういうミュージカルコンサートで、“レミゼ”を歌わないってありえないですよね。そこはご期待ください。『レ・ミゼラブル』ほか多くのミュージカル作品で共演した盟友たちをゲストに迎えて――すでにお話に少し出てきていますが、スペシャルゲストが岡幸二郎さん(11日)、岡田浩暉さん(10・11日)、坂元健児さん(10日)、姿月あさとさん(10日)、シルビア・グラブさん(11日)。この皆さんとの関係も少し教えてください。幸二郎とは『レ・ミゼラブル』の同期、まあ戦友ですね。さらに『ミス・サイゴン』『ロミオ&ジュリエット』など、もう数えきれないほどの思い出を抱えています。でも彼に「僕の最初の印象は何」と訊いたら「ないね、カズと会った時のこと、何も覚えてない」と言うんですよ(笑)。ヤツはそういう男なんです。ただ、僕がタイトルロールをやった『キャンディード』の時(’01年)、幸二郎は世界で一番の美男子・マキシミリアンという役を演じていたのですが、本当に幕が開くのかと思うくらいの大変な稽古場で、そんな時に彼が「カズの主演なんだから絶対成功させるよ、みんな頑張ろうぜ!」と言ってくれたんです。普段は毒舌王子なんですが、それはとても心に残っています。コンサートではトークもたくさんする予定ですので、幸二郎にあの時のこと覚えているか聞いてみようかな(笑)。――いい話です! 岡田浩暉さんとは『レ・ミゼラブル』『スウィート・チャリティ』などで共演しています。浩暉さんはとても心の清い方。聞くところによると公演中はお酒を飲まないどころか、ずっと白湯を飲んでるんですって。だからあのスタイルをキープして清廉なイメージのままでいらっしゃるんでしょうね。僕より2歳上なのですが、僕がバルジャンをやっていた時のマリウスで、娘を年上の人にお嫁に出していた形ですが(笑)、見た目がお若いので、並んで歩いていたら僕の方が年上に見られますよ。浩暉さんとは同じ役を、違うバージョンの公演でやることが多くて、すごく、運命を感じるんです。マリウスもですが、『THE GOODBYE GIRL』のエリオットや、『愛と青春の宝塚』の影山先生もそうです。その中でも思い入れのある、影山の「届かぬ想い」をデュエットにアレンジして今回、歌いたいなと思っています。――坂元健児さんは『レ・ミゼラブル』『ミス・サイゴン』繋がりでしょうか。あと『三銃士』とかね。サカケンは僕がバルジャンの時のアンジョルラスで、この時が初めましてでした。すごく歌の上手い人だなと思ったのですが、徐々に彼の本質であるコメディアンの血が見えてきましたね(笑)。ミュージカル界って、ツッコミは多いのですが、ボケがあまりいなくて(笑)。幸二郎も、(井上)芳雄もツッコミでしょ? 僕とサカケンと(浦井)健治がボケの御三家(笑)。そんなところも大好きで、“レミゼ”当時はバルジャンもアンジョルラスも4人いたから公演中そこまで話せなかったんだけど、千秋楽の打ち上げの時に彼のそのチャーミングな魅力に僕はとりこになってしまって「健児、お願いがあるんだけど……、友だちになってください」と頼んだんだよね。健児、覚えているかなあ(笑)。これも当日聞いてみよっと!“ミュージカル版 We Are The World”を作りたい――女性陣が、姿月あさとさんとシルビア・グラブさんという、これまた歌の上手いお二方ですね。ずんちゃん(姿月)は芝居では共演したことがないのですが、梅田芸術劇場の10周年コンサート『Golden Songs』(’15年)でご一緒しました。それまでも一方的には観ていて、特に『エリザベート』のトートなどはあまりの上手さにびっくりしました。『Golden Songs』の時に「ずんちゃん、友だちになって欲しいんだ、連絡先教えてほしいんだよね」とお伝えしたのですが、連絡先を聞く前に千秋楽になっちゃって。最終日にあわててノートの切れ端に「ここによかったら連絡をください」とメアドを書いて渡したの(笑)。高校生の恋愛みたいでしょ。そうしたら「ノートをちぎってメアドをくれた人は初めてです」とお返事をくれて、そこからメル友になりました(笑)。その数ヵ月後には僕のコンサートのゲストに来ていただき、逆にずんちゃんのコンサートに僕がゲスト出演したりという仲です。僕のオリジナルミュージカル『君からのBirthday Card』も、僕がずっとミュージカルを作りたいと思っていたところ「カズさんはすでにオリジナル曲がこんなにあるんだから、カタログミュージカルにすればいいんじゃないですか」とずんちゃんがアドバイスをくれたのがきっかけになっていたり、僕を語る上で欠かせない方ですね(笑)。シルビアとも『レ・ミゼラブル』『キャンディード』『ブルックリン』『ロミオ&ジュリエット』と、色々共演していますが、共演前から友人で。僕のディナーショーにゲストで来てくれたりもしたな。すごく才能ある人で、しかも性格も面白い。2004年の僕のアルバム『In The Scent Of Love』のタイトルソングのデュエットパートナーもやってくれています。英語で歌うナンバーなのですが、彼女はネイティブですから。僕の作品に本物感を加えてくださいました。大好きだし、歌えて踊れて芝居も上手くてオモシロイという四拍子役者。心から尊敬しています。――今お話にあがったシルビアさんとのデュエットナンバー「In The Scent Of Love」もですが、このゲストの方々は、石井さんが楽曲提供されていたり、オリジナルナンバーでも縁がある皆さんですね。そう、シルビアとは「In The Scent Of Love」があるでしょ。ずんちゃんには「5センチの勇気」というナンバーを提供しています。幸二郎とは「幕が上がれば」というデュエットソングがあるし、サカケンには彼の『Colours』というアルバムで「夢の通る軌跡」という曲を提供しています。これらの曲も、歌えたらいいなと思っています! ……あれ浩暉さんには何も書いていないな。書いたら歌ってくれるかな(笑)?――ほかにもセットリストには『スカーレット・ピンパーネル』『蜘蛛女のキス』、そして石井さんのオリジナルミュージカル『君からのBirthday Card』からなど楽しみな楽曲が並んでいますが、石井さんといえば!の『アラジン』からは……?目下悩みどころです(笑)。やはり30年を語る上で『アラジン』は僕も外せないなと思っています。「A Whole New World」を少々アレンジを加えてお届けしたいと企んでいます。――そして、このコンサートのための新曲があるとか。はい。ミュージカル俳優たちが歌う、“ミュージカル版 We Are The World”を作りたいなと思っていて。僕が作曲し、作詞は竜真知子先生が書いてくださいます。それこそ「We Are The World」のようにちびソロを重ねていって、途中アカペラもあって、良きところで転調し、最後には壮大なハーモニーになるという“ミュージカルの醍醐味全部乗せ”という曲です(笑)。タイトルは、仮題ですが「今僕に何が出来るのだろう」となっています。これはコロナにウクライナの戦争、急激な円安と、この混沌とした時代、世の中これでいいはずがない、今自分は何ができるだろうとみんなが思っていますよね。もちろんミュージカル俳優たちもそう思っています。そんな中で僕らができることは、いい作品を届けること、いい歌を届けること、仲間と手を取ること。仲間と手を取った先に、皆さんの笑顔がある。そしてそれを受け取った方も、誰かに何かを発信してくれる。笑顔は伝播しますから。あなたと向き合うこと、あなたのために演じること、あなたのために歌うこと……みたいな思いをテーマソングとしてお届けできたらと思います。あとはこのバズーカ並みの声量の皆さんですから、この4人(5人)がフルボリュームで歌ったら草月ホールの壁を壊すことができるか!? にもチャレンジしたいです(笑)!――会場は確実に揺れますね(笑)。という冗談はさておき、ちょっと心が軽くなったよね、楽しいよねミュージカルって、と思っていただけたら嬉しいな。ぜひ、来てくださいね!取材・文:平野祥恵撮影:川野結李歌<公演情報>KAZUTAKA ISHII presents「Musical Treasures ~石井一孝デビュー30周年記念 CONCERT~」2022年9月10日(土)・11日(日)会場:東京・草月ホール構成・演出:大谷美智浩、石井一孝音楽監督:進藤克己出演:石井一孝ゲスト(五十音順):岡幸二郎(11日)岡田浩暉(10・11日)坂元健児(10日)姿月あさと(10日)シルビア・グラブ(11日)演奏:進藤克己(Key)、長濱司(Key)、伊藤佳奈子(Vn)、坪根剛介(Perc)、大野弘毅(Ba)チケット情報はこちら:
2022年07月28日感情豊かでのびやかな美声と卓越したダンス力でミュージカル界の注目を集める小野田龍之介が、日本初演30周年記念公演のミュージカル『ミス・サイゴン』に出演する。一見、狂言回しのエンジニアやベトナムの少女キムに目が向く作品だが、小野田が海宝直人、チョ・サンウンと交互キャストで演じる米兵クリスもキーパーソンだ。小野田がその思いを熱く語ってくれた。ミュージカル「ミス・サイゴン」 チケット情報1970年代のベトナム戦争末期、戦争孤児のキムと米兵のクリスは恋に落ちる。しかし、陥落寸前のサイゴン混乱の中、キムと離ればなれになったクリスは、母国に戻り、後に米国人女性エレンと結婚する…。6年前にもクリスを演じた小野田は「演じる前から、クリスは世の女性やお客さまから、本当に嫌われる役だなという印象が強かったんです(笑)」と明かす。「“君だけだよ”と言っているのにアメリカに戻ったら別の女性と結婚し、今の時代なら非難を浴びそうですけど(笑)、演じてみるとあの時代だからこそ選択した道というのがある。僕は毎回、クリスの役の価値を上げたい、真意を伝えたいと思っています」と力を込める。『ミス・サイゴン』を作る過程で、キャストは様々な戦争映画やドキュメンタリーを見て参考にするそうだ。「軍人たちは戦争の目的とは別に、破壊行為に走ることがあります。クリスも自分でコントロールできなかった瞬間がたくさんあり、子どもや女性を間違えて撃ってしまい、深い自責の念を抱く中で、キムと出会ったことが自分の贖罪になった。背負った罪を彼女で浄化することができるかもしれない。キムを守り抜くのが使命だと思っていたんです」。『レ・ミゼラブル』のクリエイティブ・チームによる、心に染み入る楽曲も特徴だ。「クリスとキムが歌うシーンは、特にロマンティックですが、ふたりに課せられているのは、絶対に離れないという狂おしいほどのエネルギー。歌っていてこんなにも汗がこぼれる大変なシーンだとは思っていなくて。エネルギーが違った方向へ向くと、チャラチャラした男に見えてしまうので、互いを求める強い力を大切に歌いたいです」。クリスと結婚するエレンについてはどうだろう?「クリスは戦争のすべてを忘れたいと思っている。心にトラウマや傷を負った兵士や市民がたくさんいて、彼も例外ではない。クリスは聖母のような存在のエレンに心を救われた男なんですよね」。自身も年を重ねた今回は、「3人の愛の形」をより大切に演じたいという。2020年の再演はコロナ禍のため中止。世界では新たな戦争も勃発した。「改めて世界に対する祈り、生きるための祈りを深く描いた作品だと痛感しました。今まで以上の覚悟を持って、その祈りを届けたいです」。公演は7月24日(日)から8月31日(水)まで東京・帝国劇場(7月24日(日)から28日(木)はプレビュー公演)、9月9日(金)から19日(月・祝)まで梅田芸術劇場メインホール、その後、愛知、長野、北海道、富山、福岡、静岡、埼玉を巡演。大阪公演のチケットは6月19日(日)一般発売。取材・文:米満ゆう子
2022年06月13日2020年にコロナ禍で中止になり、今年再演されるミュージカル『ミス・サイゴン』は、奇しくも日本初演から30周年を迎える。エンジニア役の伊礼彼方と、キム役の昆夏美が大阪市内で開かれた取材会で思いを語った。ミュージカル「ミス・サイゴン」 チケット情報ベトナム戦争末期、エンジニア(伊礼のほか、市村正親、駒田一、東山義久の交互出演)が経営するキャバレーで働くベトナム人の少女キム(昆のほか、高畑充希、屋比久知奈の交互出演)は、アメリカ兵クリスと恋に落ちるが、サイゴン陥落の中、二人は引き離されてしまう…。社会の底辺から這い上がってきたエンジニアは、アメリカン・ドリームを夢見る貪欲なキャラクターだ。今回、初出演となる伊礼は、「オーディションのとき、今の僕は狼で、求めているのはハイエナだと言われた。この2年間で演じる引き出しも増え、ハイエナになる準備ができています」と語る。「エンジニアはフランス系ベトナム人で、僕はハーフ。僕も日本にきた時は、見た目や言語、文化が違い、自分だけが世界から取り残された気分で孤独を感じていた。その孤独を埋めるために悪ガキだった時期があり、エンジニアには同じような部分を感じる。彼は女の子を道具にし、人をモノとしか思わない。そういう接し方をしないと自分が保てないんじゃないかと僕は捉えていて、哀れな悲しい男だなと。その感情を隠し持った上で演じたいですね」と意欲的だ。一方、キムに扮するのは今回が3回目になる昆。「キムという役に出会ったころ私は20代で、パワーや前に向かっていく気持ちが強く、演じるにあたってそれがいい作用を及ぼしていた」と振り返る。若くして母親になるキムだが、「私に子どもはいませんが、友達に子どもが生まれたりして、年齢を重ねてきたぶん、変化が出てきました。少女が必死に生きてきただけではなく、母の面もプラスして見せられたらと思います」と話す。伊礼が、「昆さんが息子タムをどう抱くのか楽しみ。子どもの抱き方で愛情や役者がどこまで役を掘り下げているかが伝わってくるので」と言い、彼女を見つめると、昆は「顔を向けて言われたら怖い(笑)。頑張ります…」とうろたえ気味に応じ、会場は笑いに包まれた。また、お互いの役の印象については、「伊礼さんのエンジニアは本当にカッコよくて、華と色気がある」と昆が語れば、伊礼も「昆さんはキムを演じるのが3回目ですが、今もピュアさがあって素晴らしい」と昆を絶賛。本番でぜひ、確かめてほしい。7月24日(日)から28日(木)までプレビュー公演、7月29日(金)から8月31日(水)まで東京・帝国劇場、9月9日(金)から19日(月)まで大阪・梅田芸術劇場メインホールにて。その後、愛知、長野、北海道、富山、福岡、静岡、埼玉を巡演。チケットは順次発売。6月11日(土)10:00より大阪公演のチケット先行先着プリセールを実施。取材・文:米満ゆう子
2022年06月10日コロナ禍による全公演中止から2年、『ミス・サイゴン』カンパニーが再び動き出した。『レ・ミゼラブル』のクリエイティブチームがオペラ『蝶々夫人』の物語をベトナム戦争下のサイゴンに置き換えて描き、1989年にロンドンで誕生して以来世界中で上演されている超大作。日本初演30周年記念公演となる今回、初演から出演し続ける“ミスター・サイゴン”市村正親とともにエンジニア役を務める、駒田一(2014~)、伊礼彼方(初役)、東山義久(同)に意気込みを聞いた。同じようにやっていても絶対同じにならない――2年前、お三方は既に一緒にお稽古されていたそうですが、お互いのエンジニアを見てどんなことを感じられましたか?駒田本当に三者三様で、刺激をもらっていましたね。エンジニアに合ってる要素をそれぞれが醸し出していて、なるほど、だから選ばれたんだなと。具体的なことを言うとね、プレッシャーになっちゃうと思うから言わないし、僕についても良いことだけ言ってほしいんだけど。ははは!東山いや(笑)、具体的に言おうにも、一緒に稽古できたのは本当に数日でしたから。僕の日記にも書いてあるんですけど、《生き延びたけりゃ》を一さんだけちょっとやって、明日から本格的に稽古するよっていうタイミングで中止になったんですよ。駒田そっか、そうだったね。東山オーディションの課題曲のひとつでもあった大ナンバーを、僕らはまだやってないという(笑)。ほかのシーンも、まだどこから出てどこに行くっていう段取りを追っている段階でした。伊礼そうでしたね。エンジニアは段取りが多いから、今回も覚えることで手一杯で、覚えた頃にはもう初日がやってくるんじゃないかな(笑)。誰かの真似をしないようにとか自分のオリジナリティを出そうとか、そんなことを考える余裕もないような気がします。東山“真似しないように”の前に、“真似しなきゃダメ”なことがたくさんありますからね(笑)。駒田そうだね、そこは僕もちゃんと教えます(笑)。でもその段取りすら、同じようにやっていても絶対同じにならないのが面白いところで。このタイミングでここからあそこまで走るって決まっていても、その走り方に自然とオリジナリティが出る、そういうことなんだと思います。あの時代のベトナムにはエンジニアのような人がたくさんいた――改めて始まろうとしているお稽古に向けて、今の意気込みの程は。伊礼同じ役を演じるのって、やっぱり同世代が多いじゃないですか。でも今回、市村さんとは30歳以上、一さんとも20歳近く離れている。持っている引き出しも思考も違う先輩方の芝居を見て盗める、インスピレーションをもらえると思うと、僕はワクワクして仕方ないですね。駒田稽古場って、先輩がもがいてる姿も見られるもんね(笑)。伊礼そうなんですよ! 最初から完璧にできるんだろうなと思っていた先輩が、失敗しながらゼロから役を構築する姿を見せてくださると、勇気や希望をもらえます。やっぱり芝居って、いくつになっても最初からできるなんてことはないんだなって。駒田僕はそのことを、それこそ市村さん、そして松本白鸚さんといった先輩方から教わりました。できなくて当たり前なんだから、恥をかくことを恐れちゃいけない。だから僕は今回も、分からない時は「分かりません!教えてください!」って堂々と言っていきますよ(笑)。演出家や共演者からヒントをもらって、同じ役の人からも盗んで盗んで、その中から自分なりの役を形成していくのがお芝居なんだろうと思います。東山自分なりの、僕の色のエンジニアを演じなければ4人いる意味がないって思うと、大きな責任を感じますね。当たり前ですけど、お三方と共演はできないわけで、僕の回をご覧になる方にとっては僕が4人のエンジニアの代表みたいなもの。つまらないと思われたら僕のせいですから(笑)、責任は4分の1どころか、4倍になるような気がしています。伊礼いや、本当にそうですね! 4人一緒に出られたらどれだけ気が楽か(笑)。市村さんや一さんが作ってこられた『ミス・サイゴン』に泥を塗ってしまうようなことがないよう、良いところはとことん吸収しながら、自分なりの表現を見つけていくのが僕らの仕事なのだと思います。――これから見つけていこうとされているエンジニアのキャラクター像について、現時点での印象で構いませんので少し教えていただけますか?駒田僕は『レ・ミゼラブル』で演じたテナルディエについて、演出のジョン・ケアードさんから「あの時代のパリにいた庶民の代表なんだ」と言われたことがあって。エンジニアも、そういう男だと思ってます。きっとあの時代のベトナムには、エンジニアみたいな人がい~っぱいいた。そう考えると、時代背景をもっと知ることで、その中でどんなふうにどれだけ苦しんだかという裏の部分は、もっともっと掘り下げられるんじゃないかと思いますね。伊礼前回の稽古で、ベトナム戦争について勉強する時間がありましたよね。悲惨な映像をたくさん観て、僕は受け止めきれない気持ちになりました。人を傷つけてでも自分は生き延びてみせる、という心境になっても仕方ない状況だったのだと思います。正直、肌感として感じることはできないですけど、色んな映像や先輩方の姿から想像を膨らませていきたいなと。東山映像を観た時、演出家の方が「当時の匂いや温度を感じてほしい」とおっしゃっていて。実際、観たことで歌詞などから想像していた以上に、エンジニアが自分の中で色づいていくのが分かりました。ただ僕は、一度最後のシーンまで行って自分の“出口”を見つけてから、だったらここを通って行こう、というふうに作っていくタイプ。だから今の時点でキャラクター像を具体的にイメージすることは難しいんですが、お二方がおっしゃったことに加えて、夢を持ってるところがエンジニアのすごさだと思います。そのバイタリティは、大事にしたいですね。どの場面も“エンタテインメント”として成り立っている――三者三様のエンジニア、楽しみにしています。最後に、皆さんが思うこの作品の魅力や観るべき理由、オススメの楽しみ方などをお聞かせください。東山まずは今回、30周年というタイミングでこういう大役をやらせていただけること、本当に光栄に思っています。僕が思うこの作品の魅力は、悲しい物語でありながら、どの場面も“エンタテインメント”として成り立っているところ。僕はダンサー出身ということもあるので、まあエンジニアに踊る場面はないんですが(笑)、よりエンタメ寄りの見せ方ができたらと思っています。色々な観方をしていただいていいんですが、音楽や役者のパフォーマンスを楽しむ、というのもアリじゃないかと思いますね。伊礼この作品のキャラクターは全員、明日がどうなるか分からない状態で生きています。それって、もちろんもっと悲惨ですが、今の僕らと似たような感覚ですよね。だから彼らの物語に、コロナに打ち勝ちながら生きている僕ら役者、さらには劇場に来られているご自身も重ねて観ていただけたら、今を一緒に生きていることに感謝できるんじゃないかなと。観終わったあと、「来られて良かった、ありがとう」と思っていただけるように演じたいと思っています。駒田ふたりとも、いいこと言ったなあ。これも白鸚さんのお言葉なのですが、「悲しみを勇気に、苦しみを希望に変えるのが僕たちの仕事」、生業です。コロナ禍の前からその通りだと思ってましたけど、みんなが危機感やストレスを抱えている今こそ、押し売りするのではなく「いかがですか?」って、そっと提供できたらいいなと思っていて。『ミス・サイゴン』は東山さんも言った通り、話は悲惨ですが、それが素晴らしい音楽、装置や照明、そしてすごいパワーを持った出演者によってミュージカル化された作品です。伊礼さんが言ったように、足を運んでくださったお客様に「来て良かった」と思っていただけるように、僕らの生業の意味を背負って舞台に立ちたいですね。取材・文=町田麻子撮影=近藤誠司★『ミス・サイゴン』連続インタビュー第3弾は“ミスター・サイゴン”こと市村正親さん。5/20(金)AM7:00公開です!<公演情報>ミュージカル『ミス・サイゴン』2022年7月29日(金) ~8月31日(水) 東京・帝国劇場※プレビュー公演:7月24日(日) ~7月28日(木)9月以降全国ツアー公演あり※8月公演分チケットは5月21日(土) 10:00より一般発売開始!
2022年05月19日コロナ禍による全公演中止から2年、『ミス・サイゴン』カンパニーが再び動き出した。『レ・ミゼラブル』のクリエイティブチームがオペラ『蝶々夫人』の物語をベトナム戦争下のサイゴンに置き換えて描き、1989年にロンドンで誕生して以来世界中で上演されている超大作。日本初演30周年記念公演となる今回、ヒロインのキムを演じる3人のうち、2014、2016年公演からの続投となる昆夏美と、初役の屋比久知奈に意気込みを聞いた。憧れ、憧れられて巡りあったキム役――『レ・ミゼラブル』のエポニーヌや『ネクスト・トゥ・ノーマル』のナタリーをWキャストで演じるなど、何かとご縁のあるおふたりですが、そもそもの出会いは?昆初めて会ったのは、『D23 Expo Japan 2018』というディズニーのファンイベントです。ディズニー映画の吹き替えにスポットを当てたコンサートで、屋比久ちゃんがモアナ(『モアナと伝説の海』のヒロイン)、私がベル(『美女と野獣』のヒロイン)のナンバーを歌って。屋比久私はその前から舞台をたくさん拝見していたので、「憧れの昆夏美さんだ…!」って。実際にお会いしたら人柄も本当に気さくでさっぱりされていて、尊敬する大好きな先輩です。昆そういうのやめて~(照)。屋比久だって本当にそうだから(笑)。昆私も、会う前から屋比久ちゃんの歌声すごく素敵だなと思って、一方的にファンだったんです。初めて会った時にもう屋比久ちゃん、「キムやりたいんです」って言ってたよね?屋比久私、『集まれ!ミュージカルのど自慢』というイベント(2016)でキムの「命をあげよう」を歌ったんですが、ずっと昆さんの映像を観て練習してたんですよ。いつか同じところに行けたらいいなという想いが高まって、何も考えずに伝えちゃいました(笑)。4年越しで叶って、本当に嬉しいです。昆私と(笹本)玲奈ちゃんみたいで、なんだか不思議な気持ち(笑)。エポニーヌとかキムって、ミュージカルが好きな女の子だったら誰でも憧れる役だと思います。私も玲奈ちゃんが演じるのを観て憧れて、同じ役がやれて嬉しくて、今は屋比久ちゃんが私に同じことを言ってくれて……巡ってるな!って感じますね。屋比久ちゃんに憧れてる女の子も、もう絶対いると思うよ!屋比久どうしよう、緊張してきた(笑)。憧れてくれているかもしれない人たちに恥ずかしくない存在でいるために、自分を磨き続けるしかないですね。(稽古場では)各々のマスクスタイルができ始めてます(笑)――具体的に、それぞれキム役のどんなところに惹かれて目指されたのですか?屋比久まず作品自体が衝撃的でしたし、エンジニアもそうですけど、キムもすごく人間臭いなと思ったんですよね。ただ純真でピュアなだけじゃなく、大切なものを守るためなら汚いこともいとわない。命や愛や戦争といった、苦しいけれども向き合わなければいけない色々な問題に、向き合うきっかけをくれる作品であり役だなと思います。昆私はシンプルに、観終わって初めて立てなくなったのがこの作品なので、自分もそういう衝撃を与えられるような女優さんになりたい、という思いがキム役への憧れに直結しています。でもいざオーディションに受かったら、自分にはあんな衝撃を与えられる実力も経験もないから無理だって、怖くなってしまって……。あんなにやりたかった役なのに素直に喜べなくて、でもそんなこと言ってたらいつまで経ってもやれないって、腹を括って挑んだのが2014年でした。憧れの役って、その重要性が分かってるからこそ、演じるのは決してラクじゃないなと思います。屋比久私も役をいただくといつも、果たして私に務まるんだろうかって考えてしまいます。でもキムに関しては、不安だ不安だって思ってるヒマもなく、必死に食らいついてやってたらいつの間にか終わってる感じなんだろうなって(笑)、なんとなく想像していて。昆そうなの! マイナスな気持ちになってる時間もなく、気付いたらもうプレビューみたいな(笑)。それくらい稽古場が、みんながこの作品に全力で身を投じられている、集中力の高い場所なんです。本番もね、ヤバい失敗した!とか思うヒマなくすぐ次のシーンだよ(笑)。屋比久わあ、それはそれで怖い! どうしよう(笑)。昆ごめん、脅してるみたいになっちゃった(笑)。屋比久いえいえ、そういう経験をしている昆さんと一緒で心強いです!昆経験してるだけで、何にも手助けできないけどね(笑)。屋比久経験者から話を聞いて演(や)るのと聞かないで演るのとでは、心づもりが違うんです(笑)。――ちなみに、中止になった一昨年のお稽古はどれくらい進んでいたのでしょう?昆一幕ラストくらいまで進んではいたんですが、まださーっと当たっているだけの段階で、ディテールを詰めるところまでは全然。覚えてるのが、4人のキムの中で、私だけ1回トゥイを撃つシーンをやったんですよ。屋比久そうだ!どのシーンもまずは経験者の昆さんから、という感じで進んでた中で、トゥイとのシーンを昆さんがやったところで稽古が中止になったんですよね。昆そう、それが私はすっごく申し訳なくて。あのシーンを演ると、そこまでのキムの感情の流れがなんとなく腑に落ちるところがあるんです。私は本番でそれを経験してて、みんなは稽古でも経験してないのに、私で終わっちゃったことをずっと後悔してました(笑)。屋比久そんなこと全く思ってなかったですよ(笑)! あの熱量の高いシーンを間近で見られたことは、私にとってすごく大きくて。あの日の帰り道、昆さんと(トゥイ役の西川)大貴さんと一緒に帰りながら、そのシーンについて話をしたんです。昆さんが、必死過ぎてトゥイの声も聞こえてないと言っていて、そんなふうになるんだって、衝撃を受けたし勉強にもなりました。昆そうだったんだ。私だけ勝手に申し訳なくなってたんだね(笑)。屋比久その気遣いも昆さんらしくて素敵です(笑)。でも本当に、すごい速さで進んでいたから、今回改めて、一から丁寧に稽古ができるのはありがたいですね。前回と違って、マスクを着けてやらなくちゃいけないのが正直、ちょっとつらいところではあるんですけど……。昆不織布マスクって、本当に歌いづらいよね! 最近は俳優同士で、不織布の下にどのマスクをしたら歌いやすいかをよく話し合っていて。各々のマスクスタイルができ始めてます(笑)。屋比久そうですね(笑)。これがいいよっていうマスク情報は、いつでも受け付けてます!キムを演じて初めて経験した「役が抜けない」状態――最後にぜひ、経験者の昆さんから屋比久さんに、本番でキムを演じるとどうなるかを伝授していただければと。一観客としても、あれだけの人生を毎日生きると精神的にしんどくなったりしないのか、とても気になるところです。昆私、キムを演るまでは、カーテンコールで役が抜けてらっしゃらない方をお見かけしても「本当かな?」と思ってたくらい(笑)、そういう経験がなかったんですよ。カーテンコールは本編とはまた別というか、ふ~ってひと息つける感覚が私にはあって。でもキムをやって初めて、カーテンコールでなんというか……笑おうとしないと笑えない、みたいな状況になったんですよね。屋比久へえ~……なんか、全部出し切ったような感じですか?昆うーん、言葉ではうまく言い表せないんだけど、キムの人生の幕を閉じたあとでまたお客様の前に出るっていう、その切り替えがすごく難しいなって。そう感じたのは、この作品が初めてでした。ごめん、また脅してるみたいになっちゃったね(笑)。屋比久きっと過酷で苦しい日々になるだろうけど、それも含めてキムを演じられるのは光栄だなって、お話を聞いて改めて思いました。本番ではキムの人生をただただ生きるだけ、というところに持っていけるように、稽古場で彼女のことをできる限り理解したいですね。昆さんやもうひとりのキムの高畑充希さん、ほかのキャストの皆さんの力とエネルギーもお借りして、みんなで高め合いながら『ミス・サイゴン』の世界を作り上げていきたいです。取材・文=町田麻子撮影=近藤誠司★『ミス・サイゴン』連続インタビュー第2弾、エンジニア役鼎談は5/19(木)AM7:00公開です!<公演情報>ミュージカル『ミス・サイゴン』2022年7月29日(金) ~8月31日(水) 東京・帝国劇場※プレビュー公演:7月24日(日) ~7月28日(木)9月以降全国ツアー公演あり※8月公演分チケットは5月21日(土) 10:00より一般発売開始!
2022年05月18日ジバンシイ2022春新作「クチュール コレクション 2022」〈数量限定〉提供:LVMHフレグランスブランズハイファッションブランドであるジバンシイのクチュール バッグシリーズ「アンティゴナ」。その名はギリシャ神話の王女から付けられ、ゆるぎなく強い意志を持つ気高い心が表現されています。その普遍的な精神性を象徴する、フェミニンとマスキュリンの要素が融合したデザインは、アイコンバッグとなって愛され続けているのです。2022年春、この「アンティゴナ」にインスパイアされた限定パッケージを纏う、人気メイクアップ2アイテムが限定でお目見えします。提供:LVMHフレグランスブランズスペシャルなパッケージは、恍惚へと誘うなめらかな漆黒の生地。直線的なステッチが貫くラインは、メタリックに輝く4Gロゴへと収束し、頂点を描きます。ラインアップはクッションファンデーション「タン・クチュール・クッション」と、リップスティック「ルージュ・ジバンシイ」。美しいツヤマット肌に真っ赤な美人の唇で、クチュールアクセサリーのようなメイクアイテムをバッグに忍ばせて。王女アンティゴナのエレガンスや凛々しさを身に付けられそうですね。「タン・クチュール・クッション」限定2品提供:LVMHフレグランスブランズ自然なツヤのあるマット質感で、つるんとしたキレイな仕上がりです。エアリーな付け心地でありつつ、明るいヴェイルを作って肌悩みをミディアムカバー。潤いを与えながらサラッとした感触で、マスクにもつきにくい処方が評価されています。テカリが気になる方はティッシュオフを。SPF20・PA++のUVカット効果もあります。反発力のあるメッシュ状のテンション・ネットで、常に適量のテクスチュアをパフに取ることができます。ハート型パフは愛らしいだけでなく、届きにくい部分もキレイに塗れると評判です。提供:LVMHフレグランスブランズ2022春限定パッケージは、ジバンシイ クチュールを手掛けるデザイナー、マシュー・M・ウィリアムズ氏が自ら監修。気品あるブラックレザー調コンパクトに、洗練されたシルバーの4Gロゴが輝きます。アバンギャルドで構築的なコンパクトは、別売りのレフィル(税込5,720円)を入れ替えて大切に使い続けられますよ。カラーバリエは〈C-105〉〈W-205〉の2色です。「ルージュ・ジバンシイ」限定1品No.333 ランテルディ提供:LVMHフレグランスブランズ花びらのように柔らかく、ふっくらした唇に。すべての人を美しく見せる“絶対口紅”です。2022春限定ケースは「タン・クチュール・クッション」と同じく、エッジィでラグジュアリーなブラック&シルバーデザインです。仕草まで魅力的になれそうですね。提供:LVMHフレグランスブランズ軽やかに唇をケアしながら、上品にツヤめく鮮やかなセミマット発色をキープできるリップカラーです。限定1色は人気の定番色である〈No.333 ランテルディ〉。フランス語で“禁断”を意味する色は、大胆でありつつ繊細で魅惑的なダーク・レッドです。シックにもカジュアルにも活躍する万能レッドで、肌を明るく見せてくれる効果もあります。新作フレグランス「ランテルディ オーデパルファム ミレジム 2022」〈数量限定〉提供:LVMHフレグランスブランズ“禁断”のリップに合わせたい、唯一無二のアイコンフレグランス「ランテルディ オーデパルファム」の新作限定品です。オリジナルの輝くようなホワイトフラワーにフォーカスした、透明感あるジャスミンが際立つ香りとなっています。「ミレジム」とは“ヴィンテージ”を意味していて、タイムレスでありつつモダンなデザインのボトルは、1957年に誕生した初代「ランテルディ」をイメージしたもの。ジャスミンが花咲く漆黒の夜のようなブラックラベルには、ムッシュ ユベール・ド・ジバンシィのサインが施されています。提供:LVMHフレグランスブランズジバンシイのためだけに収穫されるジャスミンの花には、最適な収穫時期や肥料を採用。また、土壌環境保全や地域経済にも配慮されています。香調はフローラル・ウッディ。甘く芳醇な香りのジャスミンを含むホワイトフラワー ノートが、ベチバーやパチョリのアンダーグラウンド ノートとハーモニーを奏で、忘れられない余韻を残します。「スプリング ランテルディ キャンペーン」〈百貨店カウンター・公式オンライン・数量限定〉提供:LVMHフレグランスブランズ百貨店カウンター及び公式オンライン限定でプレゼントキャンペーンが実施されます。『ランテルディ』シリーズの香水50mLまたは80mLを購入すると、「ランテルディ オーデパルファム」ミニチュアボトルが数量限定でプレゼントされます。(1人1つ限り)今回ご紹介した2022春新作コスメの詳細ジバンシイ3月4日(金)限定発売タン・クチュール・クッション限定2品/各8,580円〈数量限定品〉ルージュ・ジバンシイ限定1品/各5,610円〈数量限定品〉ランテルディ オーデパルファム ミレジム 202213,200円〈数量限定品〉※全て税込み価格
2022年02月24日日本初演30周年を迎えるミュージカル『ミス・サイゴン』の製作発表会見が2月7日、都内で行われた。7月、8月の帝劇公演を皮切りに、11月まで全国9都市で計116公演を予定。会見にはエンジニアを演じる市村正親、駒田一、伊礼彼方、東山義久、キム役の高畑充希、昆夏美、屋比久知奈が出席し、2020年公演中止の悔しさをバネに意気込みを語った。『レ・ミゼラブル』のクリエイティブ・チームが手がける第2弾公演として製作され、日本では1992年から1年半の帝劇ロングラン以来、通算上演回数1463回を重ねる大ヒット作。ベトナム戦争末期のサイゴンを舞台に、エンジニアの経営するキャバレーで知り合った、ベトナム人の少女キムと米兵クリスの愛と別離、運命的な再会、そして、キムの子タムへの究極の愛が、すべて歌で表現される。足かけ30年間、エンジニアを演じる市村は「これが最後とは言いません。足腰立つまで、車椅子に乗りながらでも(笑)、エンジニアを演じていきます。しがみついて離さない。それがエンジニアの生き方ですから」と“生涯エンジニア”宣言。「孤独にひたむきに。あの時代を生き抜いた男を、今の年齢で演じてみたい」と73歳でのエンジニア役に闘志を燃やし、「戦争が生み出す悲劇を目の当たりにしていただき、世界に漂う危ない雰囲気が少しでもなくなってくれれば。コロナ禍ですけど、劇場もしっかり感染対策していますし、みんなで頑張って乗り切って、最高の舞台を見せたい」と役柄そのままに、エネルギッシュな熱弁でチームを結束させた。そんな市村の姿に、3度目のエンジニア役に挑む駒田も「僕もどこか同じ気持ち。しがみついて、生き延びていかなければ」と決意表明。伊礼と東山は2020年の公演中止を経て、初めてエンジニア役を務めることになり「2年前は30代でエンジニアをやれると興奮したが、先日40歳になりまして。40歳にして30周年の作品ということで、神様が試練を与えてくれたと前向きに取り組みたい」(伊礼)、「夢のようにスタートした稽古が中止になってしまい、夢の終わりのようで、心に穴が開いてしまった。この2年の経験で、エンターテインメントは絶対に必要だと誇りに思えるようになり、(2年前とは)全然違う気持ちで舞台に立てている」(東山)と話していた。一方、キム役を演じる新キャストの高畑は、やはり2年前の公演中止に対する悔しさ・寂しさを明かし「せっかく2年延びての30周年なので、パワフルな公演になると思うし、しなければ。最後まで走り切れたら、最高」と背筋を伸ばす。キャスト3人がキムを演じることについても「すばらしい」と語り、「あの時代はキムのような女性がたくさんいたはずで、それぞれが違うキムになる。昆ちゃん、屋比久ちゃんを見ているだけでインスピレーションが湧くし、刺激を受ける。自分が演じるキムが、どんなものになるかも楽しみ」と声を弾ませた。2014年公演に続き、キムを演じる昆は「キム同士、お互いに良いところを見つけながら、仲を深めて、各々のキムを作って楽しんでいただければ」とアピール。新キャストの屋比久は「ただの純愛ストーリーではなく、あの時代に生きた女性の生きざまや選択を深く理解し、愛しながら、強さと弱さ、美しい部分、汚い部分も含めてすべてを表現したい」と思いのたけを語っていた。取材・文・写真=内田涼【公演スケジュール】2022年7月29日(金)~8月31日(水)(プレビュー公演7月24日~7月28日)東京:帝国劇場2022年9月9日(金)~9月19日(月)大阪:梅田芸術劇場メインホール2022年9月23日(金)~9月26日(月)愛知:愛知県芸術劇場大ホール2022年9月30日(金)~10月2日(日)長野:まつもと市民芸術館2022年10月7日(金)~10月10日(月)北海道:札幌文化芸術劇場 hitaru2022年10月15日(土)~10月17日(月)富山:オーバード・ホール2022年10月21日(金)~10月31日(月)福岡:博多座2022年11月4日(金)~11月6日(日)静岡:アクトシティ浜松 大ホール2022年11月11日(金)~11月13日(日)埼玉:ウェスタ川越 大ホール
2022年02月07日ミュージカル『ミス・サイゴン』の製作発表が26日に都内で行われ、エンジニア役の市村正親、駒田一、伊礼彼方、東山義久、キム役の高畑充希、昆夏美、屋比久知奈が登場した。同作は1992年に初演をむかえて以来、日本で上演を重ねるミュージカル。ベトナム戦争陥落間近のサイゴンを舞台に、愛と別離の物語が繰り広げられる。2020年公演を予定していたが新型コロナウィルスの影響を受け中止となり、2022年の上演が決定した。感染の広がる状況を受け、登壇者陣は全員作品のマスクで登場し、フォトセッションに至るまでマスクを着用したままとなった。中止となった前回の公演について、高畑は「めちゃくちゃ楽しみだったんですけど、稽古が本当にままならなかったんです。海外スタッフが来てくださっていたから、いつ帰らなきゃいけないのかヒヤヒヤしてる状況で助け合いながらやっていたので、このまま幕が開いてもけっこう不安が多いのかも、とそわそわしながら稽古して。中止となった時に、悲しかったんですけど『今じゃなかったのかな』と、意外と落ち着いた気持ちだったんです」と振り返る。「しばらくしてから再演ができるかもと聞いて、このタイミングを待ってたのかもと思って、そこまでにちょっとでも成長出来ていたらと思いましたし、定期的にCDを聞いたり、稽古場の録音を聞いて懐かしさに浸ったりして、すごくポジティブな気持ちで、またあのカンパニーで一緒にやれる、楽しみという気持ちが今は強いです」と意気込んだ。さらに高畑は「歴史的な背景も勉強できるタイミングが合って、キムという人が、キャラクターではあるけど、"ある女の子"の話なんだなと。あの時期はああいう状況がたくさんあって、ある女の子がどういう選択をしていくかという話なんだなと思ったので、キムが3人いるのも素晴らしいことだと思っていて。それぞれがやることで全然違うキムになるし、昆ちゃんとか屋比久ちゃんをみてるだけでインスピレーションが沸いたり刺激をもらったりしている」と明かす。作品の長年のファンだという昆は「仲が良く、キム同士でもお互いのいいところとか、こういうキムになるんだろうなというところが垣間見えたところで中止になってしまったので、2020年の稽古を思い出しながら、各々のキムを作ってお客様に楽しんでいただける作品にしたい」、屋比久は「2年経った今、私自身が経験してきたことが意識しなくても違う形になって、キムの見方だったり歌い方だったり感じ方だったりが変わってくると思うので、まっすぐになりすぎず、力みすぎず、純粋な気持ちで今の自分なりのキムを演じたい」とそれぞれに思いを表した。初演から30年エンジニア役を演じ続ける市村は「他のエンジニアがあまりたいしたことないのかも。僕だけ変わんないわけだから」とジョークを飛ばす。そんな市村に対し、駒田は「どんなにマネをしても市村さんにはなれないので、駒田の何かを作らなければいけないのを感じているので、すごい先輩であり、師匠であり、仲間だと思っております」と尊敬を示す。伊礼は「歴史ですよね」と言いながら、「僕ら若い世代もいるってことも忘れないでいただきたいですね。僕らは市村さんが初演を演じられた時の年齢の40代。まだギラギラしてます。貪欲です。なので市村さんに負けないようにとにかく努力して。生で初演からずっと演じてる方とご一緒できる機会って、どんなに大枚を払っても得られないですよ。こんな貴重な経験はできないので、先輩の背中を追わせていただいて、自分のオリジナルのエンジニアを作らせていただきたいと思います」とコメントする。東山は「舞台役者として神。僕も2年前に初めて会わせていただいたんですけど、目が合わせられないし、やっとあいさつするくらいで。最初に『ニジンスキー』で見た時の市村さんの狂気を自分に宿してる姿が強烈に印象にあって、僕たちの先の先を言ってる素敵な表現者の方」と称賛。「まだ1回もエンジニアを演じたことがないので、たいしたことないと言われないように何とか務めていきたいと思います」と語った。同作は7〜8月の東京・帝国劇場公演の後、大阪、愛知、長野、北海道、富山、福岡、静岡、埼玉での公演を予定している。
2022年02月07日ハリウッドで大活躍中のヘンリー・ゴールディングを主演に迎え、30年ぶりにサイゴンへ帰郷した“ボート難民”の旅路を描く『MONSOON(原題)』を邦題『MONSOON/モンスーン』として、来年1月に公開することが決定。併せてキービジュアルが解禁された。キット(ヘンリー・ゴールディング)は両親の遺灰を埋葬すべく、30年ぶりに祖国であるベトナムのサイゴン(現ホーチミン)に足を踏み入れる。サイゴンはすっかり経済成長を遂げ、かつての姿は見る影もなく、両親の遺灰の埋葬場所探しを開始するが、思うようには進まない。彼は、6歳のときに家族とともにベトナム戦争後の混乱を逃れてイギリスへ渡った“ボート難民”だった。30年ぶりにサイゴン(現ホーチミン)へ帰郷した主人公がアイデンティティを探す旅路を圧倒的な映像美で綴った本作。変わり果てた街に馴染めず、どこか旅行者のような主人公・キットを演じたのは『クレイジー・リッチ!』で注目を浴び、『G.I.ジョー:漆黒のスネークアイズ』の主演に大抜擢されたヘンリー・ゴールディング。自身もイギリス人の父とマレーシア人の母を持つことから、キットの持つ複雑なアイデンティティに強い共感を抱いたという。監督を務めたホン・カウ(『追憶と、踊りながら』)もまたカンボジアから逃れてベトナムに渡ったのち8歳まで同国で過ごし、“ボート難民”として渡英していた過去を持つ。今回解禁されたキービジュアルは、ベランダから故郷・サイゴンの街を眺めるキットの後ろ姿が写し出されたもの。過去の傷を抱えながら生きてきたキットの、郷愁の想いや未来への希望を感じさせる表情が印象的なビジュアルとなっている。『MONSOON/モンスーン』は、2022年1月14日(金)よりヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:MONSOON/モンスーン 2022年1月14日よりヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国にて公開© MONSOON FILM 2018 LIMITED, BRITISH BROADCASTING CORPORATION, THE BRITISH FILM INSTITUTE 2019
2021年10月15日こんにちは、編集部の福島です。一人で食事をする機会が増え、メニューを開くたびにあれもこれも食べたい!でもそんなにお腹に入るかな~と思うことがあります。欲を言えば、おいしいものを少しずついっぱい食べたい。そんな食いしん坊の気持ちを叶えてくれるお店があると聞いて、実際に行ってみました!この記事を書いた編集部員池袋駅から徒歩4分、多くのビルが建ち並ぶ東口の近くにあるベトナム料理【サイゴン レストラン】。ビルの中にあるお店なのですが、目立った看板はでておらず、オープンから30年以上も経つ知る人ぞ知る隠れた名店です。ランチからディナーまで時間を問わず満席になるそうで、今回はランチのオープンと同時に入店しました。店内は広く、間隔をおいてテーブル席が配置されています今回のお目当ては、ランチで人気の『サイゴンセット』。メニューの一例。ベトナムのビールやカクテル、焼酎などもあり、本場の味が楽しめます単品でフォーやライス、ビーフンなどを注文することもできますが、セットだと前菜とメイン、デザートがついて1,290円というお得さ!もはやおひとり様コースといっても過言ではない内容になっています。『サイゴンセット』とは・・・◆パパイヤサラダ、生春巻き、あみあみ揚げ春巻き◆フォー6種類、チャーハン、角煮ライス、ビーフンなどの中から1つ選択→今回は『中部のフォー』を選択◆デザート・ドリンク付きちなみにドリンクはセルフでお水、ベトナム茶、コーヒーが何杯でもおかわりできます。左から時計回りにパパイヤサラダ、あみあみ揚げ春巻き、生春巻き3品がワンプレートになった前菜が登場。少しずつのっていて、一度にいろいろな料理が楽しめるのが嬉しいですね。パパイヤサラダは、さっぱりとしていて言わずもがなのおいしさ。続いて揚げ春巻き!これがかなりおいしくて、食感はサクサクで味はほんのり甘め。ビールのおつまみやちょっとしたおやつにも、何本でも永久的に食べられるほどやみつきになります。生春巻きは、もっちりとした食感とソースの酸っぱ甘辛い感じがグッド。きれいな生春巻きの断面。中はエビやきゅうり、米粉麺などがぎっしり入っていますメインの『中部のフォー』がきました!そもそも中部って?と思った人も多いはず。ベトナム料理はエリアによって味のテイストが異なるそうで、中部地方の料理は海鮮をつかったものや、辛い味付けの料理が多いそうです。メインの『中部のフォー』辛いのがあまり得意ではない私は、ちょっとびくびくしながらスープを一口。んん?辛くないかも……?!どちらかというと旨味が濃いめ?と思い、つづいて麺をチュルチュルっと。ぬああああ。辛い!汗が止まらないあの辛さが到来。何が起きたんだ!と思い、麺を見ても透明、、。スープの表面をよーくみると、赤い辛そうな液体が。そう、スープの表面にだけ辛い層があり、麺やひき肉などを混ぜて食べるとその辛さが一緒になってやってくるのです。ただ不思議なことに、その辛さが徐々に心地よくなるゾーンに入ると、いつの間にか箸が止まらなくなります。フォー特有の米粉麺は、ラーメンやうどんと違いさっぱりとした平打ち麺トッピングも具沢山で、野菜やエビのほか、ガーリックチップスや焦がしネギがアクセントになっています。中央にある「ごま煎餅」は、汁に浸るともちもちとした食感に変わるため、時間をかけながら少しずつ食べるのがオススメ。途中で、別皿のレモンとパクチーを合わせて、味変することもできます。手のひらサイズで、ちょうどいい量のデザート最後は、タピオカとさつまいもデザート。意外な組み合わせですが、違和感はなく、むしろ食感のバランスが良くて新発見のおいしさです。ランチに千円ちょっとでここまで堪能できるのは嬉しいですよね。駅からも近いので、ぜひお近くに行かれた際は足を運んでみてください!女性一人のお客さんも多いため、男女問わず気兼ねなく楽しめると思います。それではまた次のお店でお会いしましょー!サイゴンレストラン【エリア】池袋東口/東池袋【ジャンル】アジア料理【ランチ平均予算】1000円【ディナー平均予算】3000円【アクセス】池袋駅 徒歩4分
2021年08月31日ラデュレ2020秋新作コレクション花の都パリがモチーフ出典:byBirth1862年フランス・パリで生まれたパティスリー、ラデュレ。同じ頃パリでは、現在の放射状に広がる華やかな大通りが造られ、緑の森は公園として美しく整備されました。創業者ムッシュ ラデュレのフィロソフィーを引き継ぎ、コスメブランドとして2012年に誕生したのが、レ・メルヴェイユーズ ラデュレです。パリならではのオシャレなムード。人々はいつも気品を忘れず、街角にはロマンが溢れています。まるでエレガントな女性のような、永遠にインスピレーションを生む特別な場所。世界の憧れであるこの地を訪れた恋人たちは、橋の上での愛を誓い合うのです。そんなパリという都にインスパイアされた、2020秋新作カラーメイクコレクション『パリ・クチュール~Paris Couture~』が到着します。ラデュレ2020秋メイク この投稿をInstagramで見る Les Merveilleuses LADURÉE(@lm_laduree)がシェアした投稿 – 2020年 8月月20日午後6時00分PDT ラデュレの2020秋メイクは、オートクチュールのような美しいチーク・アイ・リップのポイントカラーが揃います。ブランドのキーアイテムであるチークは、思わず顔がほころぶラブリーなプチローズのポット(写真2枚目)。花の都パリでは実際にパリジェンヌやパリジャンたちが、毎日の生活に花々を採り入れています。特にバラは愛と美を象徴する“花の女王”。「リミテッド エディション ローズ ラデュレ」は、インテリアのように見て良し、香って良し、付けて良し。バラ色の頬に仕上がります。フランスの貴婦人たちが持っていた小箱がモチーフの「アイカラー コレクション」新色は、ほんのりピンク・グレイ系と、くっきりブルー・ヌーディー系の2種。麗しい細工を施した、オブジェのような口紅型パッケージの「スティック ルージュ」(写真1枚目)新色は、ローズピンク味で印象が異なる3色です。『パリ・クチュール』全3アイテム「リミテッド エディション ローズ ラデュレ」102〈数量限定品〉 この投稿をInstagramで見る Les Merveilleuses LADURÉE(@lm_laduree)がシェアした投稿 – 2020年 8月月21日午後6時00分PDT 2019冬のホリデーシーズンに登場した「リミテッド エディション ローズ ラデュレ」の新たなデザイン、そして新色です。多彩なプチローズを模したチークカラーを、“バラのブーケを差した花器”のような磁器ポットに丁寧に詰めています。本物のような花びら4色をブラシで混ぜて頬へのせれば、摘んだばかりのバラのように優雅な香りながら、優しく柔らかに色づきます。エモリエントオイルが粉っぽさ無く、パウダーを肌へと密着。レッド・ピンク・オレンジ・オフホワイトのカラーがハーモニーを奏で、大輪のバラの花束を受け取った喜びに、紅潮した頬を演出します。かつて、咲いているバラの花びらの色を採り、頬紅として楽しんだフランスの淑女たち。そのエスプリを受け継ぐパリジェンヌを気取って。ドレッサーなどに花を飾るように、「ローズ ラデュレ」で幸福感あふれるメイクタイムと表情美を。102 Brassée de roses(ブラッセ・ドゥ・ローズ/両手いっぱいの薔薇)頬を染めあげるローズピンク「アイカラー コレクション」新2種 この投稿をInstagramで見る Les Merveilleuses LADURÉE(@lm_laduree)がシェアした投稿 – 2020年 8月月25日午後6時00分PDT ホットピンクにブラックドット柄が、小粋で愛らしいアイシャドウパレット。細長コンパクトは、一度に両目が見られるミラーや、内側に収納された使い勝手の良いチップ&ブラシなど、機能満載で携帯にも便利なサイズです。オイルたっぷりのパウダーは、細やかでしっとり柔らか、スムーズに伸びます。キレイなグラデーションが創れ、しっかりフィットしてヨレたり落ちたりしにくく、長くキープできます。女性の多面性を表す4色は見たままに発色、カラーごとにベストな配合に。シアーやマットといった幾つもの質感が楽しめます。上品なツヤと繊細なラメ、肌になじむ捨て色なしのカラーは、組み合わせ次第で様々なイメージに。パウダリーな香り付きです。新2種は、可憐もエレガントも叶えるレディな04と、気取らない姿が愛らしい、スタイリッシュな05がラインアップ。柔らかな印象に仕上がる、オシャレなパレットです。世界から愛される、魅力的でシックなパリジェンヌの目もとに。04 Précieuse(プレシゥーズ/かけがえのない)チャコールグレー・ワインレッド・パウダーピンク・ミスティピンク05 Adorée(アドレ/愛らしい)ラテベージュ・レンガブラウン・ブルーアングレー・デニムネイビー「スティック ルージュ」新3色 この投稿をInstagramで見る Les Merveilleuses LADURÉE(@lm_laduree)がシェアした投稿 – 2020年 8月月23日午後6時00分PDT 一目惚れする美しいカラーとゴールドパッケージの魅力が抜群のリップスティックです。程よい固さのテクスチャーでスルスルと塗れ、贅沢なヴェルヴェットマットの唇に。美容成分が潤いを与えますが、季節により乾燥が気になる方は、リップケアや下地で補いましょう。また、リップフィクサーを使うことで、キレイな仕上がりが長持ちします。フローラルスウィートの香りも。新3色は金のパール入りとノンパールの、甘くロマンティックなバリエーション。使いやすそうなベージュ、お出掛けにおすすめのピンクやマゼンタが、優美なフレンチルックに。09 Soie(ソワ/シルク)上品でしなやかなピンクベージュ〈ゴールドパール入り〉10 Dragée(ドラジェ)かわいいだけじゃ物足りないモーヴピンク〈ノンパール〉11 Figue(フィーグ/イチジク)エレガントなダークマゼンダ〈ノンパール〉今回ご紹介した2020秋新作コスメの詳細レ・メルヴェイユーズ ラデュレ『パリ・クチュール~Paris Couture~』8月28日(金)予約開始、9月4日(金)発売リミテッド エディション ローズ ラデュレ限定1種/13,200円〈数量限定品〉アイカラー コレクション新2種/各5,830円スティック ルージュ新3色/各4,400円※全て税込み価格
2020年09月03日ベトナム戦争を題材に、現地の少女・キムとアメリカ兵・クリスとの悲恋を描いたミュージカル『ミス・サイゴン』。’92年の日本初演以来、高い人気を博す大作に、今回からエンジニア役で参加する伊礼彼方さん。「長く市村(正親)さんが演じられている役だけに、当初は30代の自分にはまだ早い気がしていました」本人はそう言うけれど、昨年のミュージカル『レ・ミゼラブル』ジャベール役の重厚感ある演技を観れば、そんな心配はまったくの杞憂。むしろ、戦時下に小ずるく立ち回りながら、作品の狂言回し的役割も担うキャラクターは、エネルギッシュないまの伊礼さんに適役なのでは?「自分の武器になるとしたら、アイデンティティが近いというところ。エンジニアはベトナム人とフランス人との混血です。僕自身、生まれたアルゼンチンでも差別を受けて、日本に来てからは外人と言われてきました。混血児の悲哀とか必死に居場所を求める場面に説得力を持たせられるのかなと思っています」戦争の混乱でクリスと離れ離れになり、ひとりで息子のタムを産み育てるキム。それを知ったエンジニアは、タムを利用してアメリカ行きの切符を手に入れようと奔走する。「それまで迫害に遭い、混血の自分を否定して生きてきた彼が、アメリカ兵との混血であるタムに希望を見出す。利用してやろうと必死になる姿に、僕はすごく哀しさを感じます。そこって、フランスそしてアメリカに植民地にされたベトナムの歴史が凝縮されている場面だと思うんです。実際の出来事としてのリアルをどうしたら伝えられるかを考えています」歌も大事だけれど、それ以上に「人間味のあふれる役作りにこだわっている」という伊礼さん。「なぜこの人はこう言うのか、台本には書かれていない感情を作っていくのが好きなんです。演出家と話し合って、ポイントになる場面から逆算することも。でも、どんなに考えても本番に気づかされることってあるんです。結局、最後のピースはやっぱりお客さんなんですよね」『ミス・サイゴン』サイゴンにあるエンジニアが営む米兵相手の売春宿に仲間に連れて来られたクリスは、この日初めて店に出たというキムと恋に落ちる。結婚を約束したふたりだが、サイゴンが陥落し…。※5月より上演が予定されていたミュージカル『ミス・サイゴン』ですが、新型コロナウイルス感染拡大の影響で、全公演中止となりました。いれい・かなた1982年2月3日生まれ。ミュージカル『テニスの王子様』などで注目を集め、その歌の実力から、『エリザベート』『レ・ミゼラブル』など数々のミュージカル作品で活躍。11月にはミュージカル『Beautiful』への出演が決まっている。※『anan』2020年4月29日号より。写真・小笠原真紀インタビュー、文・望月リサ(by anan編集部)
2020年05月03日舞台『ミス・サイゴン』の製作発表が26日に都内で行われ、エンジニア役の市村正親、駒田一、伊礼彼方、東山義久、キム役の高畑充希、昆夏美、大原櫻子、屋比久知奈、クリス役の小野田龍之介、海宝直人、チョ・サンウン、ジョン役の上原理生、上野哲也、エレン役の知念里奈、仙名彩世、松原凜子、トゥイ役の神田恭兵、西川大貴、ジジ役の青山郁代、則松亜海らが登場した。同作は1992年に初演をむかえて以来、日本での通算上演回数は1368回を重ねる。ベトナム戦争陥落間近のサイゴンを舞台に、愛と別離の物語が繰り広げられる。製作発表は全員で「火がついたサイゴン」を披露し、さらに全キャスト楽曲メドレー「世界が終わる夜のように」「トゥイの死」「今も信じてるわ」「生き延びたけりゃ」「命をあげよう」「ブイドイ」「アメリカン・ドリーム」のパフォーマンスを行った。初演より同作に主演し、2016年の公演では一度卒業も宣言した市村だが、「その方がお客さん入るかな」とジョークを飛ばす。卒業撤回は「想定内ですね。今回はまた0からやってみたいなと思って。前やったことはすっかり忘れて、やったことのないような方向から」と意気込んだ。小さい頃から両親と一緒にミュージカルを観に行っており、同作を何回も観ていたという高畑は「偶然、ヘリが止まって、筧(利夫)さんが15分フリートークしてくださった回を観てたりして、思い入れの深い作品」と明かす。「自分には務まらない、遠い存在の役だったんですけど、今年28歳で、もしチャレンジできるならそろそろ最後なんじゃないかと思ったので、ダメ元でオーディションを受けてみようと思って受けてみたのが、一昨年。決まった時はびっくりもしましたし、嬉しかったけど、今はどうしようという感じで。プレッシャーもありますけど、初めてお会いできた方も多くて、ワクワクが膨らんできました」と心境を表した。高畑と同じく、初出演の大原も「デビュー映画の打ち上げのときに『ミス・サイゴン』の歌を歌って、そこからスタッフさんが初舞台のオファーをくださったりして、すごくご縁のある作品でとても嬉しかったです」と、思い入れたっぷり。また「フランス人寄りのエンジニア」という伊礼は、「初演から演じ続けている方と一緒になることは、まあないですよ。今後もない。貴重な経験なのでしっかりと、盗めるものは盗んでいきたい」と語る。東山は「最初に帝劇に立った時は、『エリザベート』のトートダンサーとして踊っていたので、こういう形でまた帝国劇場に帰ってこられたのは身が引き締まる思い。足を無駄に上げるようなエンジニアとか、柔軟性を生かしたエンジニアをやってくのかな」と会場のオーディエンスを笑わせていた。製作発表終了後の取材では、再度卒業について聞かれた市村が「今は、続けられる限りやってくれと言われてます。120歳……できるだけ長く。息子がクリスやるくらいまで」と答える。ミュージカル出演が7年ぶりという高畑は、その間のトレーニングについて「全然やってなかったです。なので、お尻に火がつきまして……」と苦笑。「今、必死でみなさんに追いつけるように頑張っております。(お尻が)燃えてます。お稽古がすごく楽しみです。役になった時にそれぞれどんな風になってくのか楽しみにしています」と意気込みを表した。同作は東京・帝国劇場にて5月23日〜6月28日に上演された後、北海道、長野、大阪、静岡、富山、愛知、福岡、埼玉と全国8都市で公演を行い、9月6日に千秋楽を迎える。
2020年02月26日アラサー女子にとって、興味のあるトピックで思い浮かぶものといえば、仕事とファッションについて。そこで、そのどちらも堪能できる話題作をご紹介します。それは……。ポップでキュートな『サイゴン・クチュール』【映画、ときどき私】 vol. 2831969年のサイゴン。9代続いたアオザイ仕立て屋の娘ニュイは、美しさと抜群のファッション・センスで注目を集めていた。ところが、60年代の新しいファッションに夢中になるあまり、アオザイ作りを続ける母と対立してしまうことに。そんなある日、ひょんなことから現代に迷い込んだニュイは、変わり果てた未来の自分と対面。そこで、自分の人生を変えるために奮闘するのだった。ようやくアオザイの魅力と母の想いに気がついたニュイだったが、はたして“本当の人生”を取り戻すことができるのか……。本国ベトナムで大ヒットを記録するだけにとどまらず、海外の映画祭でも高く評価された本作。ベトナム映画のイメージを一新したとも言われている作品ですが、その裏側についてこちらの方にお話をうかがってきました。監督・脚本を手がけたグエン・ケイ監督!アメリカ、イギリス、そして日本でも映像の仕事をしていたというグエン監督。今回は、本作がきっかけで巻き起こったアオザイブームの実態から日本に対する思いを語っていただきました。―まずは、どのようないきさつで今回の物語を描こうと思ったのかを教えてください。監督ベトナムというのは、若い人が多い国なので、どうすれば彼らの心をつかむ魅力的なストーリーにできるかを最初に考えました。その過程で古いアイテムを組み込むことを思いつきましたが、アオザイを選んだ理由は、20代の子たちの間ですたれていってしまっているもののひとつだったからです。私自身はとてもコンサバティブな性格をしているので、旧正月や結婚式、お葬式などの大事なイベントにはいつもアオザイを着ていましたが、アオザイの一般的なイメージはお母さんやおばあちゃん世代が着るもの。しかも、女子学生たちにとっては学校の制服でもあったので、強制されて着ていたものには拒否反応もあったとは思います。そんなふうにオシャレとは程遠い存在とされていた印象を変えたいという思いもありました。―その後、この作品の大ヒットによって、ベトナムでは若い人たちの間でアオザイが流行ったそうですが、実際どのような反応がありましたか?監督映画のなかに登場するアオザイでは、水玉やフランスの植民地時代の花の模様をたくさん使っていますが、映画公開の3か月後にあったベトナムの旧正月では、若い女性たちがみんな水玉のアオザイを着てくれるほどのブームとなりました。そのほかには新たに生まれたロゴやデザインにおいても劇中の柄が多く使われるようになりましたし、あとは登場人物たちがしている60年代特有の話し方を若い人たちがまねし始めるという現象も起きていましたね。―それはすごい反応ですね。監督はそこまでの影響を若者たちに与えると予想していましたか?監督いえいえ、本当に予想をはるかに上回る反応でしたよ!それを受けて、デザイナーでありプロデューサーでもあるトゥイ・グエンさんが、『サイゴン・クチュール』をシリーズ化しようと言ってくれて、実はすでに続編も決定しています。次はアメリカのカリフォルニアに住んでいるベトナム人コミュニティの話を2020年の3月に撮影する予定で、タイトルは『カリフォルニア・クチュール』。3本目は2021年の3月から京都で着物を題材にした『キョウト・クチュール』を撮ることになっています。―ということは、日本でも着物ブームが巻き起こる可能性がありますね!監督はい、がんばります(笑)。いまこの瞬間をもっと大事にすべき―劇中では、これまでの古いイメージを払拭するようなデザインのアオザイが登場しますが、ファッション的にこだわったのはどのあたりですか?監督この映画を作る前、デザイナーには入れてほしい60年代ならではの模様をファイルにして渡しましたが、それを見た彼女から西洋のデザインではなく、もっとベトナムらしくしたほうがいいという提案がありました。そこで、2人でいろいろと話し合いを重ねた結果、先ほどお話した水玉や花の模様を取り入れたデザインにすることにしたんです。―それが若者たちにも見事にハマったんですね。また、映画的には現代にタイムトラベルしてしまうというファンタジーの要素を入れたところも見どころでしたが、そのようなストーリーにしようと思った理由は?監督これはニュイの母親役で製作も務めてくれているゴ・タイン・バンさんとデザイナーのトゥイ・グエンさんが出してくれたアイディアですが、「若い人に見せたいんだったら、ファンタジーがいいのでは?」という話になったことがきっかけでした。そこで、タイムトラベルしたあとに、その時代にいる自分自身と出会うストーリーにしようとなったのです。ただし、それは本来の原則からは外れますよね。なので、私の師匠であるヴィクター・ヴー監督にこの映画の話をしたとき、「えっ未来の自分と会うの?それはタイムトラベルの原則と合っていないんじゃないの?」と言われてしまいました(笑)。でも、私はそれに対して「いやいや、それでいいんです。とにかく若い人に楽しんでもらいたいので、そのあたりは見逃してください!これは夢だったということにしてもいいので」と答えたくらいなんですよ。―そんなこともあったんですね(笑)。ただ、それによって観客自身も「もし将来の自分と出会ったらどんなことを言いたいか」そして「今後自分がどうありたいか」といったことを考えながら観ると思いますが、監督は未来の自分に会うことができたら伝えたいことはありますか?監督いい質問ですね!そうですね……、もし何十年後かの自分と会えたら、「その瞬間瞬間に没頭すべきである」と言いたいと思います。というのも、人間というのは幼いころは将来のことばかりを考えていて、30代~40代になると今度は過去に囚われがちなところがありますから。そんなふうに、将来や過去のことばかりを心配したりこだわったりするのはあまりいいことではないので、「いまこの瞬間をもっと大事にしましょう」と自分にも言いたいです。日本にはほかの国にはない良さがある―確かに、大人になると過去に囚われてしまうことは誰にでもあると思います。ただ、いっぽうで過去に生まれた伝統を引き継ぐ良さについても、この作品では描かれていると思いますが、その点に関してはいかがですか?監督私はやぎ座なんですが、冬に生まれた人というのは、保守的なところがあると言われています。というのも、冬は厳しくつらい季節で、新しいものを生み出すよりも、いまあるものを大事にしていくところがあるからです。そういう意味でも、私は伝統を守る性質のある人間だと自分では思っています。―では、そんな監督が守りたいと思っているベトナムの伝統とは?監督アオザイはもちろんですが、あとは食べ物ですね。やっぱり食文化というのは大事なものですから。ちなみに、私はベトナム料理だけでなく、和食を作るのも得意なんですよ。―というのも、監督は日本にも住まれていた経験があるそうですね。監督そうなんです。1年半ほど日本に住みながら仕事をしていたことがあります。メインは東京でしたが、大阪と福岡にも少しいました。個人的には、大阪が好きでしたね。というのも、東京は忙しすぎるからです。みんな夜遅くまで仕事をしているので人生をエンジョイできていないと思ったのと、私にとって東京は“男の世界”だなと感じたことも……。それに比べると、大阪と福岡は生活自体がゆっくりとしていますし、女性の役割が東京よりも大きいと思いました。ただ、東京にいておもしろかったのは、とにかくイベントが多いので、2、3日に一回はお祭りのようなところに参加できることですね。そんなふうに、つねに違うものが見れたり、体験できるので、生活するだけなら楽しいかもしれませんが、仕事をするのは大変だなというのが私の印象です。―では、監督から見た日本とはどのような国ですか?監督日本ほど伝統文化を色濃く残している国はないと思いますが、そのいっぽうでテクノロジーの発展を追いかけているのは、すごく珍しいと感じました。伝統を守りながら、新しいものを追いかけているのは、ほかに例を見ないんじゃないでしょうか。そのことに関しては、すごくいいことだと思っています。ただ、私から見ると、日本人はもう少し人生を楽しんだほうがいいんじゃないかなという印象はありますね。もし私が日本人ならもっと自分の時間を持ちたいと思うので、日本のみなさんにもその意識を持ってほしいというのは伝えたいことです。女性にはこれからも輝き続けていてほしい―ごもっともです。ちなみに、この作品はキャストもスタッフも女性が中心となって作られている作品だけに、女性の力を感じますが、監督たちと同じように男性社会でがんばっている女性に対してアドバイスがあればお願いします。監督劇中で女性が腕まくりをして「We Can Do It!」というのがありますが、それは第二次世界大戦中にアメリカで実際にあったポスターに書かれていた言葉を引用しています。当時は男性だけではなく、女性も国の経済発展や復興に貢献しようとしていた時代でしたが、それと同じように、どんな人でも何でもできるという意味を込めました。それこそがまさに私が伝えたかったメッセージでもあります。―監督が普段大事にしている言葉はありますか?監督私が好きな言葉は「Enjoy life(人生を楽しむ)」ですが、私はいまマインドフルネスを実践しているところなので、どんなときでも楽しむこととゆったりとした気持ちを意識しています。それによって、本当に小さなことでも喜びを感じることができるようになりました。もちろん、どうしてもストレスを感じてしまうことはありますが、なるべくストレスをため込まないような努力はしているところです。―それでは最後に、ananweb読者に向けてメッセージをお願いします。監督同じ働く女性として、私もみなさんの気持ちは理解できますし、シンパシーを感じています。なので、がんばってほしいという思いを込めて伝えたいのは、「あなたたちはすでにもう輝く星であり、その輝きは誰にも止めることはできません」という言葉です。これからも、みなさんにはぜひ輝き続けてほしいと願っています。人生で見失いがちなことを教えてくれる悩める女性たちに“元気”を与えてくれると人気を博した本作。本当に大事なものが何かに気がつき、成長していくニュイの姿と自分自身を重ねてみれば、あなたも探していた“人生の答え”を見つけることができるかも。仕事でもファッションでも、自分らしくいることの大切さを感じてみては?気分が上がる予告編はこちら!作品情報『サイゴン・クチュール』12月21日(土)より新宿K’s cinemaほか全国順次公開配給:ムービー・アクト・プロジェクト©STUDIO68
2019年12月20日1969年に生きる女性がある日現代にタイムスリップし、自分の人生を変えるべく奔走するファッション・ファンタジー『サイゴン・クチュール』。この度、レトロモダンなファッション満載の予告編が到着した。本作は、ひとりの女性の成長を華やかに描き、女性が元気になれるビタミンムービー。1969年でアオザイを仕立てる母と対立中の主人公・ニュイ。到着した映像では、彼女がアオザイを着て現代に突如タイムスリップする様子が映し出される。そして、現代ではファッション業界で働くことになるが、自慢のファッションセンスをトップデザイナーから一蹴されてしまう。グエン・ケイ監督は「素晴らしいことがたくさんあり希望に満ちた、私が一番愛している1960年代と、ベトナム史上最もエネルギッシュな現代を同時に描きたかった」と先日行われた来日記者会見で本作の製作意図を明かし、「用意したアオザイは全部で231着。1960年代の象徴である水玉模様を現代的にアップデートしたものも登場させています」と劇中衣装についてのこだわりも。映像でも様々な衣装が登場しており、レトロモダンなシャネル風スーツ、シックなノースリーブ、彩り鮮やかなアオザイなど、ワクワクする映像に仕上がっている。また、クラウドファンディングサイト「READYFOR」では、本作のバリアフリー字幕版・吹き替え版・音声ガイド版の製作を目指すクラウドファンディングプロジェクトがスタートした。『サイゴン・クチュール』は12月21日(土)より新宿K’sシネマほか全国にて順次公開。(cinemacafe.net)■関連作品:サイゴン・クチュール 2019年12月21日より新宿K’sシネマほか全国にて順次公開©STUDIO68
2019年11月18日ベトナム製作『サイゴン・クチュール』(英題:The Tailor)が日本公開決定。ポスタービジュアルと場面写真が到着した。1969年のサイゴン。9代続いたアオザイ仕立て屋の娘ニュイは、ミス・サイゴンに選ばれるほど美しくスタイルもファッション・センスも抜群。しかし、60年代のニューファッションに夢中で、“野暮ったい”アオザイを仕立てる母と対立していた。そんなニュイがある日突然、現代にタイムスリップ!変わり果てた自分と店の姿に対面。なんと母が急逝した後、店が傾き倒産、生家も取り上げ寸前の状態だった。そこでニュイは自分の人生を変えるべく、ベトナムのトップデザイナーのもとで働くことに。しかし仕事では失敗ばかり、自身のファッション・センスもすでに時代遅れと落ち込む。だが青年・トアンの助けを借りつつ奮闘し、徐々に自信を取り戻していく――。本作は、新世代トップクリエイターのガールズパワーが炸裂する、ベトナムのトラディショナル・スタイルを現代のファッションにまで昇華させた、現代的でPOPなファッション・エンターテインメント作品。監督は、アメリカ、イギリス、日本で実績を積み、プロデューサーとしても活躍するなど、ベトナム映画界きってのヒットメーカーグエン・ケイ。エグゼクティブ・プロデューサーを務め、出演もするのは、『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』にも参加したゴ・タイン・バン。「ELLE」など数々のファッション誌の表紙を飾る、まさにベトナム人女性憧れのファッションリーダーだ。日本公開決定と併せて到着したポスタービジュアルでは、レトロモダンなファッションを着こなすニュイの姿が。場面写真でもレトロモダンなファッションを着こなす姿や、アパレルメーカーで活き活きと働く姿、ベトナムNo.1イケメンのS.T演じるトゥアンとバイクでタンデムするシーンなどが切り取られている。『サイゴン・クチュール』は12月21日(土)より新宿K’sシネマほか全国にて順次公開。(cinemacafe.net)
2019年10月09日ゴヤール(GOYARD)から新作バッグ3種が登場。サイゴンミニ ストラクチャード「サイゴンミニ ストラクチャード(Saigon Mini Structured)」は、ゴヤールのアイコンハンドバッグ「サイゴン」の新作。「サイゴン」は、1930年代にインドシナ半島に住んでいたフランス人の顧客からの特別注文を受けたハンドバッグだ。新しく誕生する「サイゴンミニ ストラクチャード」は、ミニサイズの「サイゴン」にブナ材の横木を施して、よりクラシカルに仕上げている。コンパニオン ユニバーサル「コンパニオン ユニバーサル(Compagnon Universel)」は、メンズ向けのビジネス用ブリーフケース。内部は2つのスペースで構成されており、13インチのノートパソコンを収納できるエリアには保護用のフェルトフラップとパソコンを固定する2本のゴムストラップを装備している。もう一方のスペースには、スマートフォン、文房具、書類などを安全に保管することが可能。自由に収納物をレイアウトできるモジュール式のレイアウトとなっている。ベルシャス ビヨード MM「ベルシャス ビヨード MM(Bellechasse Biaude MM)」は、「ベルシャス MM」に、雨や人の視線から中身を保護するフラップを追加した新作。「ベルシャス」は、パリのベルシャス通りに住んでいたワイン愛好家が、住んでいるアパルトマンの地下のワインセラーから自分の部屋までワインを運べるようにと、スペシャルオーダーしたバッグを再創造したものだ。「ベルシャス ビヨード MM」に追加されたフラップは、無地のコーティングキャンバスで作られており、使用しないときはバッグの内側に折り込むこともできる。また、バッグの内側には、収納物を固定し、安全に収納するためのレザーストラップが付属。ストラップには3つのホールがあり、長さ調節が可能だ。【詳細】ゴヤール 新作バッグ展開店舗:全国のゴヤールブティック発売日:2019年9月1日(日)・サイゴンミニ ストラクチャード(Saigon Mini Structured)価格:ベーシックカラー 427,778円+税、スペシャルカラー 556,482円+税カラー:11色展開サイズ:高さ15cm、奥行7,5cm、幅20cm、重さ230g・ コンパニオン ユニバーサル(Compagnon Universel)価格:ベーシックカラー 169,445円+税スペシャルカラー 220,371円+税カラー:5色展開サイズ:高さ24cm、奥行4cm、幅34cm、重量800g・ベルシャス ビヨード MM(Bellechasse Biaude MM)価格:ベーシックカラー 233,334円+税、スペシャルカラー 303,704円+税カラー:5色展開サイズ:高さ31cm、奥行19cm、幅44cm、重量500g※2019年10月1日より税抜き価格を改定。【問い合わせ先】ゴヤール(ゴヤール ジャパン)TEL:050-3852-3691
2019年09月07日ボビイ ブラウン(BOBBI BROWN)が、“クチュール”からインスピレーションを得た10色入りアイパレット「クチュール ドラマ アイシャドウ パレット」を、2019年8月2日(金)に発売する。卓越した職人技と、アバンギャルドな要素を組み合わせたクチュールファッションは、いつの時代も世の女性を虜にしてきた。そんなクチュールの美しさを落とし込んだパレットには、4種の異なる質感を揃えた全10色をセット。バリエーション豊富なピンクカラーをベースに、エッジをきかせたバーントレッドやブルーブラックメタルなど、全て今回の為だけに作られた限定カラーがラインナップする。またパレットには、高級感溢れる漆黒に輝くゴールドを組み合わせた。天面に“クチュール ドラマ”のロゴが浮かび上がるシックなデザインとなっている。【詳細】ボビイ ブラウン「クチュール ドラマ アイシャドウ パレット」8,964円(税込)<限定品>発売日:2019年8月2日(金)【問い合わせ先】ボビイ ブラウンTEL:0570-003-770
2019年07月20日ロシャス(ROCHAS)の2019-20年秋冬コレクションが、フランス・パリで発表された。クチュールへの回帰今季のロシャスは、昨シーズンに引き続き、クチュールへの原点回帰。クチュールメゾンとして誕生した、創立時のマルセル・ロシャスの作品やその妻エレーネ・ロシャスの作品にインスピレーションを得ている。Aラインのシルエット、たっぷりとしたボリューム感など、クチュールピースならではのエッセンスが落としこまれている。美しいAラインを描くふわりと広がったブラウスは、前面だけをタックインして、ボリュームスカートと合わせ、ふっくらとしたフォルムに整えている。背中で見せる“女の色気”Aラインを象徴するドレスたちは、気品溢れるパリジェンヌたちへ捧げた上品なブラック、優しいパウダーピンク、ピュアなホワイトなどのカラーで登場。いずれも、バックスタイルはカットアウトされ、背中でセンシュアルな魅力を引き出す。大きなリボンをバックに配したものも、可愛くなりすぎずエレガントにまとまっている。フェザーに見立てたウールビッグボリュームを表現したコートは、フェザーにみえるが実はウール。1束1束丁寧に縫い付けられ、アイコニックなシルエットを作り出している。
2019年03月07日パルファム ジバンシイ(Parfums Givenchy)の人気ファンデーションシリーズ「タン・クチュール」から、2種類のハイライター「タン・クチュール・ラディアント・ドロップ」と「タン・クチュール・シマー・パウダー」が2018年9月1日(土)より登場する。シリーズ初のリキッド ハイライター「タン・クチュール・ラディアント・ドロップ」「タン・クチュール・ラディアント・ドロップ」は、「タン・クチュール」シリーズ初となるリキッド ハイライター。水分量39%という、瑞々しくさらりとしたテクスチュアで、肌の上をすべるように心地よく広がり、いつものメイクに洗練された明るさをプラス。女性らしく艶かしいツヤ肌へと導いてくれる。また、特別仕様のアプリケーターは、適量をとるにも肌への直接塗布するにも最適だ。ファンデーションとブレンドしてツヤ感を際立たり、スポイトまたはブラシでポイント使いすることができたりと、2つの使い方ができる。“クチュール肌”を完成させる「タン・クチュール・シマー・パウダー」ジバンシイの提案する“クチュール肌”を完成させてくれる新アイテムとして登場する「タン・クチュール・シマー・パウダー」。つけていることを忘れてしまいそうなほど軽やかなテクスチュアで、肌にしっかりフィット。微細なマザー・オブ・パールが輝き、明るく磨いたような女性らしいツヤ肌を長時間保ち続ける。そして、 ジバンシィ クチュールのドレスからインスパイアされた美しいレースのデザインも魅力。カラーは、温もりのあるシマー・ピンクと落ち着きのあるシマー・ゴールドを展開する。【詳細】タン・クチュール・ラディアント・ドロップ(フェイス カラー) 15mL 全2色 各6,300円+税タン・クチュール・シマー・パウダー(フェイス パウダー) 8g 全2色 各5,500円+税発売日:2018年9月1日(土)新発売【問い合わせ先】パルファム ジバンシイ [LVMHフレグランスブランズ]〈お客様窓口〉TEL:03-3264-3941
2018年08月31日ベルギー王室御用達のラグジュアリーレザーグッズブランド・デルヴォー(DELVAUX)より、限定コレクション「クチュール・エクスクルーシヴ・コレクション」が登場。オートクチュールの歴史からインスピレーションを得たという同コレクションは、4つの物語りをテーマに、デルヴォーのシグネチャーバッグ「ブリヨン」やアクセサリーを展開する。女王が身にまとう甲冑(かっちゅう)に着想を得た「クイーン・オブ・デザイア(欲望の女王)」は、スイスの時計職人によってつくられ、フランスにてめっき加工を施された、見事な真鍮製のディテールで飾られている。「アイロン・シールド(鉄の盾)」は、うろこ状になったいくつもの革が配置され、それはまるで騎士の盾のように凡庸さから守ってくれる、頑丈かつ魅力に富んだバッグ。黒で塗られた革の花々で飾られた「ブラック・ビューティー(黒の美)」は、パールの刺繍を施され、リザード革に縫い付けられた花びらは魅惑的な女性の黒い心のごとく人々の心を奪う。見る者の魂をうっとりとさせる、クラスプから昇る黄金の太陽を表現した「ゴールデン・グローリー(黄金の栄光)」は美のために、美を守ろうとして戦う哲学的な王の姿を描き、永遠なる美徳の支配を象徴している。さらに、メゾンを象徴するコレクションに「ブリヨン」のマイクロサイズが、新しいアクセサリーのコレクションからは斜めがけができるストラップも加わった。同コレクションは、デルヴォー・ブティックにて購入可能。
2017年11月29日「3年前、初めて『ミス・サイゴン』を見て、雷に打たれちゃったのよ。俺が長年やってきたスタイルや、ロックで表現したかったものが全部詰まってるんだから。エンジニアが歌う『アメリカン・ドリーム』には心底びっくり。完璧じゃないし愉快な面もあるエンジニアはまさに俺だよな。と思って」 そう語るのは、ロックのハードなイメージとは裏腹に、カッコつけない話が楽しいダイアモンド☆ユカイ(54)。昨年、ミュージカル『ミス・サイゴン』でエンジニアを好演。芸歴30年、オーディションを受けて得た大役だった。オーディションまで1年かけてダンスの自主練習。ビデオを何度もコマ送りで見ながら、動きを身につけた。 「舞台での踊りもお芝居もほとんど素人でしょ。おまけに何を習得するにも人の10倍の時間がかかるタイプだし」 地道な練習を積んで、晴れて帝国劇場のステージのど真ん中に立った。 初めてのミュージカルを終えるや、次の大舞台が待っていた。上演中のブロードウェイ・ミュージカル『コメディ・トゥナイト!ローマで起こったおかしな出来事《江戸版》』だ。舞台を原作のローマから江戸に移し、終始、抱腹絶倒の物語。自由を夢見る丁稚(片岡愛之助)が住む薬問屋と、澤野屋(ダイアモンド ユカイ)が営む芸者の置屋、子どもを捜して放浪中の男の留守宅で起きる出来事のドタバタ喜劇である。 「演出が宮本亜門さんなんで台本も読まずに引き受けた(笑)。時代劇の稽古だから浴衣で、って。持ってないから、亡くなった親父のを借りたんだ。帯の締め方がわかんなくてYouTubeを見ながら四苦八苦。愛之助さんが教えてくれて助かったよ。今回の収穫は着物のたたみ方と帯の締め方。燃えたぎる欲望があってサムシングがつかめれば、50を過ぎてもできないことはない」 今月、55歳の誕生日を迎え、ロックな精神で初めての喜劇に挑戦中!!
2017年03月12日ベトナム戦争を背景に、命を懸けた究極の愛を描くミュージカル『ミス・サイゴン』が、2年ぶりに上演される。【チケット情報はこちら】本作で、市村正親、ダイアモンド☆ユカイと共にトリプルキャストとしてエンジニア役を演じるのが、駒田一。前作で初抜擢され、今作が二度目の出演となる。「初演からこの作品を観てきた」という駒田にとって念願の出演であったが、その年、市村が休演を発表。市村とのダブルキャストでエンジニア役を演じていた駒田は、筧利夫が途中参加するまでひとりでこの大役を務めた。前作では「3度目のオーディションで受かった」と初出演への喜びを語った駒田が、2度目の『ミス・サイゴン』への想いを語った。「前回は市村さんがご病気になって、苦しいのとは違うんだけど、とてつもない重しが乗っかったといいますか。市村さんに甘えるつもりはなかったんですけど、どこかで不安を取り除いていただいてましたし、長い付き合いの中でかわいがってもらってたので、正直精神的に辛かったです」と振り返る。そんな市村の出演は今回で最後になるが、「僕と市村さん、ユカイさんは共演しないんですよ、同じ役なので。そこが寂しいかな。だから今のうち、稽古中にいっぱい楽しみます」と笑顔を見せた。「市村さんが大好きです。だからこそ、同じことをしても勝てるわけがない。それにやっぱり僕は駒田一として生きていきたいですし。今作でまたひとつ、ワンランク上の駒田一のエンジニアを作りたいです。あの時代をああやって生き延びようとした人ってエンジニアだけじゃない。そんな奴ばっかりだったんですよね。その代表と言ったら変ですけど、生きるための鋭さ、いやらしさ、泥臭さを演じながらも、どこか共感が持てるような人物にできれば」さらに、今作で初参加となるダイアモンド☆ユカイには「ちょっと恐ろしい人が来た、という印象があります。ミュージカル界ではないところからいらっしゃることも、僕にとっては本当に楽しみです」と期待を寄せる。「今までとは違った新しい『ミス・サイゴン』ができあがると思いますので、ぜひ楽しみにしていただきたいです。演じる側が苦しんで苦しんだ先に見つけた楽しさを舞台にのせられればなと思っています」(駒田)公演は帝国劇場にて、10月19日(水)から11月23日(水・祝)まで(10月15日(土)からプレビュー公演あり)。その後岩手、鹿児島、福岡、大阪、愛知でも上演される。取材・文:中川實穗
2016年07月28日ミュージカル『ミス・サイゴン』の製作発表が6月20日、都内で行われた。『レ・ミゼラブル』のクリエイティブチームが、ベトナム戦争を背景に“究極の愛”を描き出し、世界的に大ヒットしている作品。出演は市村正親、駒田一、ダイアモンド☆ユカイら。ミュージカル『ミス・サイゴン』チケット情報日本では1992年の初演以降、通算1368回上演されているが、混乱のサイゴンでアメリカン・ドリームを追い求めしたたかに生きるフランス系ベトナム人・エンジニア役を日本初演からずっと演じているのが、市村正親。複数キャストで交互出演するシステムだが、800回以上エンジニアとして舞台に立っている“ミスター・サイゴン”だ。だが市村は2014年の前回公演時、5回演じたのみで胃がん闘病を発表し、降板。今回はそのリベンジ出演になるが「前回は胃がんでしたが、今回はガンガン行きますよ!」と軽口を叩き、絶好調っぷりをアピール。同時に市村は、今回がエンジニアとしてのファイナルステージとなることを発表。「25年前のこの作品のオーディションの時、劇団四季を辞めたばかりで、この役を勝ち得ないと今後の舞台生活はないと必死な思いで受けた。スタッフによると、それが生き延びることに必死なエンジニアと重ったそうです。それからだいぶたちましたが、今回どういうエンジニアを作らなければいけないのか。もう一度演技プランを強く考え、ベトナム戦争に巻き込まれていく必死な彼を作りたい。そうすれば、どんな方がエンジニア役に来ても、僕のエンジニアを超すことは絶対にありえない」と、最後の挑戦もギラギラの闘志を見せた。エンジニア役は、ほかに駒田一、ダイアモンド☆ユカイ。駒田は前回、市村降板を受けしばらくの間ひとりでこの役を支えた。「前回はエンジニアが必死に生きたというより、役者・駒田ががむしゃらに頑張った記憶しかない。今回は地に足をつけて頑張りたい」と駒田。今回初参加のユカイは「ミュージカルど素人ですが、しぶとく生き続けるエンジニアのごとく、しぶとく皆さんについていきたい」と話した。駒田が「(市村は)ミュージカル界の怪人であり、模範である大先輩」話すなど、共演者からも市村を慕う声が次々と上がったが、「『ミス・サイゴン』は来年ブロードウェイでもリバイバル版が開幕するんですよ。ということで(日本版を卒業したら)ブロードウェイを目指そうかと!」と冗談交じりに話す市村に、会場から大きな拍手が上がっていた。ほか、ヒロイン・キム役に、ロンドンでの『ミス・サイゴン』25周年記念公演で同役を演じたキム・スハが参加するなど、話題豊富(キム役は笹本玲奈、昆夏美とトリプルキャスト)。公演は帝国劇場にて、10月19日(水)から11月23日(水・祝)まで(10月15日(土)からプレビュー公演あり)。チケットは10月公演分が7月23日(土)、11月公演分が7月30日(土)に一般発売開始。その後岩手、鹿児島、福岡、大阪、愛知でも上演される。
2016年06月21日俳優の市村正親が20日、都内で行われた舞台『ミス・サイゴン』製作発表に登場した。同作は1992年に初演をむかえて以来、日本での通算上演回数は1368回を重ねる。ベトナム戦争陥落間近のサイゴンを舞台に、愛と別離の物語が繰り広げられる。この日はエンジニア役の市村、ダイアモンド・ユカイ(“・”は六芒星)、駒田一、キム役の笹本玲奈、昆夏美、キム・スハ、クリス役の上野哲也、小野田龍之介、ジョン役の上原理生、パク・ソンファン、エレン役の知念里奈、三森千愛、トゥイ役の藤岡正明、神田恭兵、ジジ役の池谷祐子、中野加奈子と、16名のプリンシパル・キャストが勢ぞろいした。2014年の公演では、市村に初期の胃がんが発覚し、開演後に降板が決定。会見では、当時を思い出した笹本が涙を見せる場面もあったが、病気を乗り越え見事に復活した市村は「前回は胃がんだったけど、今回はガンガンいきますよ」とジョークを飛ばし、キャスト陣を笑わせた。初演から25年間エンジニア役を務め続け、会見で共演者から「ミスター・サイゴン」「演劇の巨人」「ミュージカルの怪人」と様々な二つ名で呼ばれた市村は、今回を「ファイナル・ステージ」と銘打ち、同作から卒業することとなる。自ら「ミス・サイゴンの主」と名乗った市村は「ロンドンの『ミス・サイゴン』が今度ブロードウェイで開くという話を聞きまして。日本を最後にして、ブロードウェイを目指そうかなと」と語った。また、ダイアモンド・ユカイがミュージカル初挑戦となるが、市村は「ユカイちゃんね、緊張しまくってるんですよ。ロックンロールのくせに」と暴露。「あんまり僕を意識しないで、自分の役を追求すればいい」とアドバイスをおくった。さらに、自分の役作りについては「今まで考えたことないくらいに、強く演技プランを考えながらやっていこうと思います。そうすれば、どんな人が来ても僕のエンジニアを越せないと思います」と自信をのぞかせた。
2016年06月20日