2020年1月11日 18:30
役者が憧れる名優・藤竜也、いまでも緻密な役作りを続ける理由
実際に会ってみるとそんな感じではないんだけど、スクリーンに映ると急に色っぽくて、憂いてる雰囲気が出る俳優なんですよね。現場では、基本的にお互い無口で、時々顔を見合って、うなずくくらいでした。でも、疑似親子みたいな役柄だったので、しゃべらなくても通じるものがあったんでしょうね。
―劇中同様に、言葉を超えたものがあったんですね。アドバイスを求められるようなこともなかったですか?
藤さんないですね。それに、僕は自分が教えられるものは何も持っていないと思っているので、頼まれてもアドバイスしないタイプなんですよ。
―そんな藤さんの背中を見て、みなさん学んでいらっしゃるんだと思います。すでに、俳優デビューから60年近くが経ちますが、ここまで続けることができた原動力を教えてください。
藤さんまずは、健康であることですね。といっても、たばこは大好きだし、お酒も飲むので、何が健康かという話なんですが……(笑)。いかにも何かありそうに見えるかもしれませんが、たまたまここまで生かしてもらって、勝手に時間が過ぎてキャリアが増えただけという状態なんですよ。
―確かに、健康であることが一番だとは思いますが、陰で支えてくださる奥さまの存在も大きいのではないでしょうか?
藤さん本当に、それは大きいですよ!
―ちなみに、奥さまと毎晩握手をされているそうですが、それが仲良しの秘訣ですか?
藤さん5、6年前くらいから始めたんですが、きっかけは僕の不純な動機です(笑)。