2020年6月15日 19:00
今を生きる“女の子たち”への応援歌も 注目の女性詩人による詩集3選
紺野とも
ガールズカルチャーを、軽やかな言葉で描写。
『ひかりへ』(思潮社、2019年)
「『渋谷ヒカリエ』を連想させるタイトル。実際、各詩編の主人公は、渋谷あたりをそぞろ歩き、さまざまな地名や街景が書き込まれます。〈女の子たちは消費している/(略)/女の子たちは消費されない〉(「たわむれろ」より)など、都市の片隅にあることの自由と孤独、そして切なさ。今を生きる“女の子たち”への応援歌でありたい、というのが詩人本人の弁」
マーサ・ナカムラ
現実実現の先にひそむ超現実の世界をあらわに。
『雨をよぶ灯台』(思潮社、2020年)
「〈母の布団に針を撒いた/(略)/病院の窓硝子に心臓が映った〉(「鯉は船に乗って進む」より)といった予測のつかない展開と鮮やかなイメージによって、どの詩も良質な映画を観るように楽しめると思います。目論んでいるのは現実離れしたおとぎ話ではなく、細部まで世界を凝視しあらわにする超現実の芸術。詩人の驚異的なビジョンと直感におののくこと必至」
※『anan』2020年6月17日号より。
写真・中島慶子インタビュー、文・三浦天紗子
(by anan編集部)
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