2020年7月1日 19:00
人種差別や偏見を詩に…ある出会いで人生が一変した少年の感動実話
なかでも、劇中のジャベドも口にするブルースの歌詞で重要なメッセージは、「全員が勝たなければ、誰もが勝ったとは言えない」というものです。そこにあるのは「世界は一つ」という彼の哲学ですが、これは現代においても強いメッセージになっていると思います。そして、映画制作においては、魔法のような役割もはたしてくれました。
あと、彼が歌っているのは、社会の隅っこに追いやられている人や助けを必要としている人たちのこと。だから、世界中にファンがいるんだと思いますし、彼が世界一のライブパフォーマーである、というのも大きいですよね。
―ほかにも、制作するうえで苦労したことはありましたか?
監督一番予測できなかったのは、イギリスの天気ですね(笑)。いつも雨が降っているし、寒くて風が強かったので、なかなか明るくて天気のいい日には撮影できませんでした。
―確かにそれも大変ですね。
監督自身についてもおうかがいしますが、ジャベドと同様に移民であるがゆえに、似たような経験をされたこともあったのでしょうか?
監督私の作品にはすべて自分の経験が反映されていますが、それはなぜかというと、誰もが似ているところや共通点があるんだ、と世界に見せるような作品を作りたいからです。