2020年10月28日 19:30
「叫んでいる凶暴な人たち」のイメージを拭った若き台湾活動家の意外な真実
そこで、立場の違う2人の大学生と行動をともにしたこちらの方にお話をうかがってきました。
傅楡(フー・ユー)監督
2018年には、本作で“台湾のアカデミー賞”とされる金馬奨で最優秀ドキュメンタリー映画賞を受賞したフー・ユー監督(写真・右)。今回は、ウェイティンさんとボーイーさんと過ごした濃密な時間のなかで気づかされたことや女性の活躍が目覚ましい台湾の事情などについて語っていただきました。
―まずは、ウェイティンさんとボーイーさんとの出会いについて教えていただけますか?
監督出会ったのは2人別々で、最初に知り合ったのはウェイティン。この作品の前に撮った映画がきっかけでした。その作品とは、政治的に違う意見を持つ若者たちを集めて討論させるという内容だったので、プロデューサーから「社会運動に関わっている若者を一人出したらいいんじゃないか」というアイディアを提案されたんです。そこで、ウェイティンに接触を試みたのが始まりでした。
―ほかにも学生がいるなかで、ウェイティンさんを選んだのはなぜですか?
監督いろいろな情報を調べていくなかで彼の書いているものを目にしたんですが、社会運動に関わっているほかの人たちに比べて怖くないユーモラスな人だという印象を受けたからですね。