2020年11月3日 20:40
もし人生をやり直せたら…25年を振り返って気がついた後悔と答え
そのために、できる限りリアルに見せる必要があったので、技術面では映像をアナログ風にするための加工処理に時間をかけています。
演出面では、俳優たちに普通の映画とはまったく違う演出指導をしました。たとえば、通常は登場人物がカメラ目線になったり、カメラを撮っている人と話したり、誰かが話しているときに別の人が話を始めたり、誰かが話し始めてもすぐにその人を撮らなかったり、ということはないですよね?
ただ、この作品ではこういった新しい手法を取ることで、役者たちが実際に彼ら自身の人生を生きているかのように撮ることができたと思っています。
アナログな映像には、独特な魅力がある
―確かに、それによって臨場感があり、非常にリアルにも感じました。監督はアナログとデジタルの両方経験している世代ですが、撮影するなかで改めてアナログの良さを感じることもありましたか?
監督僕はすごくノスタルジックな人間なので、過去の思い出にすごく思い入れがありますし、アナログの映像には独特の魅力を感じています。たとえば、スマートフォンではいつでもどこでも撮れるので、撮れる限り撮ろうとして事前に厳選することはありませんよね?
でも、僕が10代の頃にビデオカメラでいろいろと撮っていたとき、フィルムは大事だったので撮る前に何を撮るかきちんと考えていました。