2020年11月11日 19:20
本音がポロリ!? 作家同士ならではの対談集『ほんのよもやま話』
“作家”を広く捉えて、小説家をメインに自身の著作または訳書など本を出している人ならOKというルールにしたのも、組み合わせの妙を生んでいる。
「ライターによるインタビューではなく、作家同士で話しているときに思わぬ本音が出てきたり、書き手として共感し合ったり、この人はこういう質問をするんだという驚きも。ふたりのおしゃべりを特等席で聞かせてもらっている感じでした」
対談の際に、これまたどんな理由でも構わないので、オススメ本をひとり1冊ずつ紹介しているのだが、本好きが選ぶだけあって理由も含め、どの本も興味深く、読みたい本が数珠つなぎで増えていく。また各対談の最後に「After Talk」として、対談当時のエピソードやその後の作家の活躍、ふたりの交流などについてもフォローされている。
「本との出合いや読み方など、一人ひとりの読書体験や執筆体験を身近に感じられますし、紹介している本が面白いのはもちろん、本についておしゃべりすることの楽しさを味わえる一冊になっていると思います」
たきい・あさよライター。WEB本の雑誌「作家の読書道」、文藝春秋BOOKS「作家の書き出し」、弊誌などで作家インタビュー、書評を担当。