くらし情報『“異色”の漫画!? 『約束のネバーランド』をファン目線で英米文学者が解読』

2020年12月20日 19:10

“異色”の漫画!? 『約束のネバーランド』をファン目線で英米文学者が解読

の特徴とされる要素を備えた少女であり、従来の少年漫画で描かれてきた「非力でかわいい女の子」という枠組みを超え、ママが示すような限定されたジェンダー観や常識を打ち破り、「ハウス」という狭い世界から外へ飛び出そうとするのです。ハウス脱出を試みる夜、子供たちが男女関係なくズボンをはいていることは、単に動きやすい服装だからというだけでなく、これまでママによって定められてきた古典的なジェンダーから脱し、新しい価値観のもとで生きようとする姿を象徴しているようにも見えます。

本稿のこのような読み解きは『週刊少年ジャンプ』の許諾をいただいておりますが、漫画作者の意図を代弁するものではなく、あくまでもファン目線の考察です。しかし、『約束のネバーランド』を読む時、息詰まるサスペンスやどんでん返しといった「エンタメ」的な面白さだけでなく、「文学的」側面からも読み解くことができれば、この漫画の深さと広がりを何倍にも味わうことができます。これからアニメ第2期、実写映画、そして海外ドラマなど、さまざまな媒体で表現されることで、この物語の「解釈」も変化する可能性があります。漫画が完結した後も、まだまだ終わらない『約束のネバーランド』の世界から目が離せません。

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