ポップなテイストの中に大人な視線があるこの作品を通して届けたいことは何だろう。
「人を決めつけないということですよね。自分が変わることで周りも変わる。自分が勇気を持って踏み出さないかぎりは何も変わらないということは、恋愛だけにとどまらない、人に対する愛情というところ。生活において色々な方と接するなかで、誰しも大なり小なり苦手に感じる相手はいるでしょうけど、そういう方も角度を変えて見たら意外といい人だったりする。そういうことにふと気づくような作品になったらいいですね」
この作品が幸せな余韻をくれるのは、その証拠だろう。映画館を後にするときには、思わず香芝が歌った歌を口ずさんでいる自分に気づくかもしれない。
「音楽と映像美のチャレンジングな構成も純粋に楽しんでいただきたいですね。
音楽と映画はニコイチだったりして、『ホール・ニュー・ワールド』が流れれば、『アラジン』のシーンが浮かぶ。欲を言えば、『オンリー・ユー、オンリー・ミー』がかかったら、観てくださった方の脳裏には香芝が吉乃に想いをぶつける情景が浮かんでくれるような映画になれたらいいですね」
Q.松也さんにとって愛しさを感じるものはなんですか?
スニーカー。