2021年2月18日 19:30
「体に電気が走るよう」話題の監督が圧倒された“病の少女と不良青年の恋”
そのなかで、私は生きるうえで何も失うものがないからこそ得られる自由はすばらしいものだと私は感じています。みなさんにも、この作品を観たあとに自分の人生においても、そんな自由がある生き方をしたいと思っていただけたらいいなと。たとえミラのように末期的な病を抱えていなかったとしても、そういう生き方をしてほしいと願っています。特に、2021年にはこういったことが大きなメッセージとなるのではないでしょうか。
―監督自身もこの作品と出会ったことで、物の見方が変わった部分があったのでしょうか?
監督もともと私自身が持っていた考え方が多く反映されている作品ではありましたが、この映画を撮り終えたあとで、よりミラのことを思い出すことが多くなりましたね。そのうえで、鳥や海を眺める時間が増えたり、人生において素敵なものを気に留めるようになったり、生きているうえですばらしいと思ういろいろなものに対する感謝の気持ちを改めて噛みしめています。
人は忙しいとそういう感覚を忘れてしまいがちですが、それらを当たり前だと思わないようにしたいですね。ときには足を止めてその瞬間をしっかりと体感していますし、生きていることを以前よりも意識するようになったかもしれません。