2021年4月2日 19:30
日本を称賛!「素晴らしいところは…」ブータンの新鋭が日本人を尊敬する理由
実際に、頭のなかではウゲンが山に行ったところで映画が終わるかもしれないという覚悟もしてたほどですから。そんな状況でどうにか山でも撮影できたことに対しては、本当に感謝しかありません。
―これだけ便利な暮らしをしているなかで、いきなり携帯もつながらない場所で過ごすのは大変なことが多かったのでは?
監督確かに、電話を使うことができなかったのは大変でしたね。十分にチャージできないこともありましたし、チャージできてもひとつのメッセージを送るのにかかる時間は2~3日。送信ボタンを押したあと、送信中のマークがずっとグルグルしていて、数日したらやっと送信済になる、という感じでした(笑)。本当に外の世界と遮断されたような生活を送っていたんですよ。
―でも、それによって新たな気づきもあったのではないでしょうか?
監督そうですね。そこで気がついたのは、素朴な暮らしが持つ美しさ。
現代社会のなかにいると、スマホやテレビなど、気を取られてしまうものにたくさん囲まれていることがわかりました。
いっぽうルナナでは、自分と自然が共存しているだけで、ほかには何もありません。そのときに人生をより味わうことができると感じましたし、よりよい人間になりたいという気持ちにもなりました。