2021年4月15日 19:40
「坂本龍一さんとの仕事は幸せでした」フランス人女性監督が語る舞台裏
坂本龍一さんが引き受けてくれたのは名誉なこと
―音楽についてもおうかがいしますが、今回は坂本龍一さんにお願いされています。そのいきさつについて教えてください。
監督宇宙といえばスタンリー・キューブリック監督の『2001年宇宙の旅』のようなクラシック音楽のイメージが強いですが、坂本さんが『Ryuichi Sakamoto: CODA』というドキュメンタリーで地球が奏でる自然の音を捉えている姿を見て、すごく繊細な音を駆使して音楽を作る方だと思いました。この映画には、力強いけど絶妙な調子がある音楽がいいと感じていたので、坂本さんにお願いできたらいいなと。
まずは、坂本さんにシナリオを送りましたが、それはまるでボトルに入れたメッセージを海に流すような気分でしたね。でも、シナリオを気に入って受けてくださって、本当に名誉なことだと感じています。実際、非常にすばらしい音楽を作っていただきました。
―坂本さんは、監督も主演も物語も女性が主体の作品ということもサポートしたい理由だったとお話されています。
実際に、坂本さんとお仕事されてみていかがでしたか?
監督作業をしていたのはコロナ禍の前でしたが、坂本さんは日本にいたり、ニューヨークにいたりと忙しくされていたので、直接会うことはできず、まるでコロナ禍のようなオンラインだけでのやりとりが続きました。