生きづらいのがデフォルト。そんな不器用な魂の成長記録。少年アヤさんによる、『ぼくをくるむ人生から、にげないでみた1年の記録』をご紹介します。
「昔は人からひどいことをされても傷つきませんでした。隠したり、繕ったりしてばかりで、つねに自分を抑圧していたので、心が動かなくなっていたんです。けど20代半ばで、はじめて痛めつけられた時に怒りが湧いて。自分は自分のために怒れるんだと発見したのが、ターニングポイントでした」
と語る少年アヤさん。そんな彼は20代最後の日々をどう過ごしたのか。
新作『ぼくをくるむ人生から、にげないでみた1年の記録』は、毎日つけている日記をまとめた一冊だ。
「忘れてしまうこと、流れ去っていくことがもったいなくて、日記は毎日細かくつけているのですが、20代最後の1年は本当に色々なことがあったので、改めて外に向けても書いてみたくなりました」
すべて実体験だが、これがまるで小説のよう。人間関係の再構築の記録、精神的な成長記として胸を熱くさせる内容になっている。
1年の間にいくつも大きな出来事がある。ひとつは、疎遠だった中学時代からの女友達との再会だ(そのうちの一人、まゆちんの言動が最高)。