くらし情報『少年アヤの生きづらさの記録 「ゲイであることも、助けが欲しかったことも言えず」』

2021年5月16日 21:40

少年アヤの生きづらさの記録 「ゲイであることも、助けが欲しかったことも言えず」

そのなかの「もっと好きに生きろ」という言葉はきっと、迷いを抱えた読者の心にも突き刺さるはずだ。

また、自身の内面と向き合ってきた著者が、弱い立場の他者へも目を向けていく様子が印象的。

「友人たちと赤ちゃんを連れて出かけると、本当におじさんに舌打ちされたり、いやな絡み方をされたりする。改めてそばで経験して、とてもショックでした。そんな友人たちが、“私たちの代わりに書いて”と言ってくれたことも、本書を書こうと思った理由のひとつです」

やがて、まゆちんが職場で、あるルール変更を勝ち取るなど、希望をもたせる展開も待っている。

「自分について書くということは、すごく狭いようで、実は社会の姿や、時代の空気も炙り出せる。それを、この本で改めて示すことができたと思っています。これからも愛すべき他者たちと関わり合いながら、健やかに生きていきたい。
それが自分の使命だとも思います」

健やかでいてほしい。本書を読めば、誰もが思うはずだ。

少年アヤの生きづらさの記録 「ゲイであることも、助けが欲しかったことも言えず」


しょうねんあやエッセイスト。平成元年生まれ。ブログが人気を博し、それを書籍化した『尼のような子』でデビュー。著書に『焦心日記』『ぼくは本当にいるのさ』『なまものを生きる』『ぼくの宝ばこ』など。

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